人の幸せが喜べないのは、心が狭いからじゃない

中村陽子/心理カウンセラー

人の幸せが喜べない。
友達の結婚が喜べない、友達の出産が喜べない…。

そんなとき
心が狭いな、私。
心が狭いよな、性格悪いよなって思ってしまうものです。

だけどね、心が狭いわけでも、性格が悪いわけでもぜんぜんなくて。
ほしくてほしくてしょうがないものを見るのが、ただしんどいだけなんです。

人の幸せが喜べないのは
自分も「ほんとうはそれがほしい」を教えてくれているサインなんです。

人の幸せなんて、ぜんぜん喜べない!

友達の結婚を素直に喜べない。
結婚・出産報告を聞くのがつらい。
子どもが生まれた友達とは、もう何かが違っちゃったように感じる。

結婚ラッシュで、ご祝儀を渡すことが続いたとき
私ばっかり、お祝いあげてない?という気持ちになる。

時短で帰る同僚を見ながら
彼女たちの分までどうしてシングル女性がやらなきゃいけないのと思う。

こんな気持ちになること、ありませんか。

シングルの私は、40代のころ
人の幸せ、ぜんぜん喜べませんでした。

家族連れを見るのが、とにかくつらかった。
土日にファミリーの姿を見るのも、カップルを見るのもつらかったんです。
TVCMで、ほんわかとしたファミリーのCMを見るのさえ、つらかった。

休日だけなら、まだしも…。
職場の女性の出産報告が、いやでいやでたまらない時期もありました。

職場の女性が子どもを産んで、お披露目に連れてきたとき
逃げ出していました。
気づかれないように、そっと立ち去っていたんです。

見たくなかったんです。

お願いだから、職場に連れてこないで

と思ってました。

そして逃げた先の休憩室で、こう思ってました。

心が狭いな、私。
性格悪いなって。

結婚している男性から、こんなふうに言われることもあります。
いいよね、独身は。
時間もお金も自由に使えるでしょう。うらやましいよね。

言われるたびに、胸がチクチクするんです。
ぜんぜん、そんなんじゃないのに。
なんでそんなこと言うの、って。

だけど、こんなふうに思ってることなんて、言えない。
だから、笑ってごまかす。

どうして独身の私たちが、彼女たちの分まで残業しなくちゃいけないの。
そんな気持ちになっているとき。

ほんとうは、時短勤務されるのが、嫌なわけじゃない。

ただ、彼女たちを間近で見るのがつらいだけ。
家族のいる人たちの日常を間近で感じるのがつらいだけ。

知り合いの女性がこう漏らしてくれたことがありました。
彼女は、45歳未婚女性。

「あのね。この時計、自分へのご褒美に買ったの。
育休明けの女性が、戻ってくることになってね。
42歳の初産だったから、よかったねと思ってたの。

だけど。
彼女の復帰の日。
私、どんな顔しちゃうか心配だった。

そして昨日が彼女の復帰日。
笑顔でお帰りなさいって言えたんだ。
そのご褒美に、この時計を買ったの」

こう打ち明けてくれたんです。
話を聞きながら、がんばったね、って思いました。

彼女みたいに、笑顔ができなかったとき。
笑顔を返していたとしても、心の中でおめでとうと思えていないとき。

心、狭いのかな。私。
性格、悪いな。私。
と思うものだけど。

だけど、心が狭いわけでも、性格が悪いわけでもなくて。
ほしくてしょうがないものを見るのが、つらいだけなんです

もし、その場にいるのがつらいなら。
そっと抜け出して、逃げてもいい。
見たくないなら、見なくていいと思うのです。

だけど。
ちょっと落ち着いたら、こんなことも考えてみてほしいんですね。

ほしくてしょうがないものを、見るのがつらいのは
どうしてなんだろう?

人の幸せが喜べないは、私もそれがほしいサイン

人の幸せを喜べないとき、心が狭いから?と感じてしまうものだけど。
喜べないことが、教えてくれていることがあります。

それは
自分もほんとうは、ほしいということ。

喜べないのは、「私もそれがほしいサイン」なんです。

ほんとは私も、家族がほしい。
一緒にいられる相手がほしい。
愛情を注げる存在がほしい。

そして、もうひとつ。
教えてくれることがあります。

それは
「ほしいものが、手に入らない気持ち」が心の中にあることです。

ほしいけど、自分には手に入らないと思っている分
それを持ってる人たちを見ると、心がチクチクしているんです。

なぜ、手にいれるわけにはいかないの?

いま自分が手にしているもの
いま自分が置かれている状況
それらが、もし、自分が望んでいるものだとしたら。
どう思うでしょうか。

そんなわけない。
いまの状況、自分が望んでいるわけない。
みんなが普通に手にれているもの、私だってほしい。
だけど、私には手に入らないでいるだけ。

そう、思うかもしれません。

だけど、心のしくみに
「できない」は、ないんです。

できないではなく、やりたくない。

やりたくない気持ち。
するわけにはいけない気持ち。
手に入れるわけにはいけない気持ち。

どうやらそれらが、心の中にあるようなのです。

ほしくない気持ちを見つければ、変えられる

人の幸せを喜べない自分が嫌だと思っていた頃
「どうして自分には、手に入らないんだろう」と思ってました。

だけど。
「どうして手に入らないんだろう」の中にあるのは
ほんとうは、私もほしい。けど、手に入らないと思っている
ということだったんです。

そして
手に入らない=手に入れるわけにはいかない
だったのです。

もちろん、頭ではそう思っていません。

パートナーがほしい、家族がほしい。
ひとりでいたいわけじゃない。

だけど、心の奥になんらかの
「それを手に入れるわけにはいかない気持ち」があるんです。

そして
「手に入れるわけにはいかない」気持ちが心の中にあるのを
どこかでわかっている分だけ
諦めの気持ちになることも、あるんです。

手に入れるわけには、いかないから。
自分だって、みんなみたいになりたいけど。
手に入れるわけにはいかないから。

そんな気持ちが強い分
きっと、ずっとこのままひとりなんだ
とも思います。

だけど朗報もあります。
「手に入れるわけにはいかない気持ち」を見つけて、癒していけば
自分のほしい幸せな生き方に手を伸ばせる
、ということ。

手に入れるわけにはいかない気持ち、が
ほしいものに手を伸ばすのをストップさせていただけ。

だから、それを見つけて癒していくことで
変えることができるってことなんです。

ほしい気持ちと、ほしくない気持ち

結婚したい、パートナーがほしいと思っているのに、手に入っていないとき。
人それぞれ、いろんな理由があるものです。

・子供のころに両親の仲が悪かったから。結婚にいいイメージがない
・親戚ができるのをわずらわしく感じてしまう。母が苦労していたから
・結婚したいけど。一人の時間がなくなると思うと、積極的になれない
・私が結婚したら、お母さんをひとりにしてしまう
・結婚したいけど。結婚したら自由がなくなる気がしてしまう
・もうずいぶん前だけど。婚約破棄になったことがある

などなど
いろんな理由があるものです。

そして、それらの理由をさらに掘り下げていくと
「たしかに、この気持ち。自分の中にあった。
こんな気持ちがあったら、結婚するのを遠ざけてしまうよね」
と自分も納得する気持ちに出会ったりします。

そういえば
中学生のころにこう思ったな。
もっと小さかったころに、こう思ったな。
20代のあのとき、こう思ったな。

そんなふうに思い当たる何かが、出てくるかもしれません。

残ったままの昔の気持ち、ありませんか

たとえば。
結婚したいと思ってた彼と別れた。
当時は、すごくショックだった。
だけど、何年も経っていて、もう昔のことだから。
自分の中では、もう終わってるし。

こんな昔の出来事だったとしても。
心の中に、影響を与え続けていることもあるんです。

たとえば、あのときの後悔。
あのとき私が、◯◯をしちゃったから。
だから、彼と別れることになったんだ。
どうしてあのとき、あんな選択をしちゃったんだろう。

そんな後悔の感情が残っていると
新しい誰かと出会ったりすることを、遠ざけてしまうことがあったりするんです。
また、同じような悲しいことにならないようにって。

たとえば。
子どもの頃に、お母さんから愚痴を聞かされていたとします。
どうしてお父さんなんかと、結婚しちゃったんだろう。
あなただけが、頼りだわ。

いつも大変そうで、どこか不満そうなお母さんの生きがいは、子どもである私。

そう思ったら、結婚して自分だけ幸せになってはいけない気持ちになるかもしれません。

昔、思ったこと。
いまはすっかり忘れているようなこと。

それが、心の奥に残っていて
結婚すること
パートナーをもつこと
子どもをもつこと
家族をつくること
を遠ざけていることもあるんです。

そして
結婚してパートナーがほしい気持ちと
結婚するわけにはいかない気持ちと
両方が心の中にあって。

身動きがとれなくなっている。
先に進みたくても、進めない。
止まっている自分がいやになる。

ほしいものがあっても手に入れるわけにはいかない気持ち」があるかぎり
いくらほしいと思っても手に入らない。

自分でも、心のどこかでわかってるから
めちゃ落ち込むのかもしれません。

自分の物語を見つけ出す。そして書き換える

この自分の内側にある物語。

ほしいけど、持つわけにはいかない。
ほしいけど、持ちたくない。

この物語を見つけ出して
どうしてこう思ってしまったのかを見つけ出して
「ほしいなら、それを手にしていい」と書き換えていく。

そうすることで、ほしいものに、手を伸ばすことができるようになります。

もしかしたら、心の中に「諦めちゃってる自分」も、いるかもしれません。

だけど、もう一度、思い出してほしいんです。
人の幸せを喜べないと、心がチクチク痛むのは
ほんとうは、それがほしいから。

だとしたら
「諦めてしまっている自分」を見つけ出して
「ほしいと思っていいんだよ。
手にするわけにはいかない気持ちを一緒に見つけていこうよ」と
声をかけ続けてあげてほしいんです。

自分では、そんな声をかけられないと思うなら
私が、お手伝いしますから。
いつでも、いってください。

人の幸せを喜べないと心がチクチク痛むほど、ほしいものなのだから。
手を伸ばさないまま、終わっちゃっていいのかなと思うんです。
そのまま手を伸ばさなくて、後悔しない?

ほんとに、それでいいの?

知らないと、「○○のせい」にしがち

「もうこんな年齢だから、望んでも無理なんだ」
「仕事優先でここまできた私みたいのは、男性は好きじゃないでしょ。
だから無理なんだ」
「自分は△△だから。○○なんて手に入るわけない」

ついつい○○のせいって、思っちゃうんです。
人の心って。

だけど。
めちゃ、悔しいけど。
ほんとになんなのーーーと
怒りたくもなるけれど。

「手に入らない」は
「手に入れたくない」なのだと。

いったん、ちゃんと受け入れる。

どうして手に入れるわけにはいかないって
思ってるんだろう?


なんで、手に入れたくないって思ってるの?
なんて、手に入れるわけにはいけないって思ってるの?
なんで、手にしちゃだめって思ってるの?

と、探して行くんです。

潜在意識の森の中を、かき分けながら。

一発で見つかることもあるかもしれないし
森の中をかき分けかき分け、あーでもない、こーでもないと探す必要があるかもしれないけれど。

これが、ほしいんだ。
自分もやっぱり、諦めたくないんだといったん決めたなら。

どこかのタイミングで、ちゃんと見つかります。
「こんな気持ちがあったのか。だから、ずっとパートナーを遠ざけてきたのか」
って。

そのためにも、潜在意識の森を旅するために
ナビゲーターをつけて、一緒に探して行きませんか?

「手にしてはいけない」物語の見つけ方

例えば
結婚して子どもがいる友達の話を聞くのがつらい。
子どもが熱を出したと早退する同僚。不公平だなと思う。

小さな子どものいる親子連れの姿を見るのが嫌。

だとしたら、あなたのほしいものって何でしょう。
家族をもつこと?
子どもを育てること?

友達の結婚の知らせに、自分だけが置いていかれる気がする。
だとしたら、あなたのほしいものは何でしょう?
愛する人と一緒になること?
共に人生を歩んでいける人と出会うこと?

だとしたら。

それを自分の人生に、与えてあげませんか。

ほしい、ほんとうは私だってそれほしい。

その気持ちを、どうか大事にしてください。

ぐるぐるしちゃう気持ちの出口を見つけて
ほしい幸せに、向かっていこう

誰かを、何かを見たときに
激しく落ち込んでしまった。

その「誰か」や「何か」は
あなたにとって「とても大切なもの」を
教えてくれているのかもしれません。

胸がチクチクして、嫌な気持ちになって
嫌な気持ちになる自分を「性格悪いのかな、心狭いのかな」と思う。

だけど、このぐるぐるした気持ちは
「出口」が見えなくて、ぐるぐるしているだけなんです。

だから
ぐるぐるした気持ちの出口を、一緒に探して行きませんか。

自分がほしいもの、ってこれだったんだ。
自分がしたいことって、これだったんだ。
それを手にしてもいいんだ。

そう思えるように。
一緒に探して行きませんか?

たくさんの方から、このお悩みを聞いてきました。
そして「ほしいもの」に手を伸ばすために自分の心と向き合った末に
パートナーを手にする姿も、たくさん見せていただいてきたんです。

みんな最初は、諦めの気持ちからのスタートだったんです。

たとえばこの方は
「私はきっと、一生恋愛できない」と言っていた方なんです。
いつも言っていたんです。
「自分には、ムリ。この世界から恋愛なんて、なくなってしまえばいいのに」って。

一生恋愛できないかもの下に、心のブレーキがあるのかも

それでも、何度も諦めそうになりながらも
心の中にある「結婚するわけにはいかない気持ち」を
探していったんです。

そしたら。
思い描いたこともなかった、幸せなパートナーシップをつかむことができたんです。
結婚する人とはとんとん拍子にうまくいく~結婚報告

手に入れるわけにはいかない。
心の中のそんなマインドを見つけて、癒していくことで。
ほんとうに望む生き方、手にできるようになるんです。

なかなか、自分一人で見つけるのは難しいから。
自分で見つけられてたら、きっとこのブログは読んでいないのかもしれません。
そのくらい、潜在意識の森って、自分では見通せないんです。


この記事を読んで、どこか、何かが響くものがあったなら。
あなたの中の何かが、ピピっと反応しているのかもしれません。
いつでもお手伝いします。
お話聞かせてくださいね。

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この記事の執筆者
中村陽子/心理カウンセラー
中村陽子/心理カウンセラー
4500件以上の個人カウンセリングを行う。婚活がうまくいかない、片思い、異性とお付き合いしたことがない、出産タイムリミットへの焦りなど、女性の生き方のお悩み、人生やり直したい、何がやりたいのかわからないなど自己実現のお悩みを数多くお伺いしています。
私自身、30代後半に子どもがほしいと結婚し、39歳で離婚して、40代前半は諦め&人生迷子のどん底期を味わい、45歳から「50代、60代でも花開く人生」をつくりはじめて、今にいたります。 自分らしい生き方のお手伝いしています。
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