セルフワーク

手放しのプチエクササイズ

中村陽子/心理カウンセラー

ちょっとした心のひっかかりを手放したいなと思うときのエクササイズを紹介します。

今、自分が感じていることは、過去の何らかの体験や思いが土台になっているんですね。

そのため、心のちょっとしたひっかかりから、過去の体験を見ていくことで「自分はこんなふうにものごとをとらえるパターンがあったのか」といったことに気づくことができます。

心のちょっとしたひっかかり。
例えば……
・職場で、女性グループの中に入っていけない
・合コンや婚活に誘われても、どうせ私はムリと感じる
・飲み会の席で、どうせ自分の話なんて聞きたくないだろうと思う
・あの上司とは、どうしてもソリが合わない
・時間に遅れる人を見ると、ありえないと腹が立つ
問題はいろいろ、ありますよね。

未完了の思いの手放しステップ

未完了のままの体験や思いを手放すためには、まずは気づくこと。
気づきを得るための簡単なステップを、紹介します。

ここでは、「職場で、女性グループの中に入っていけない」という心のひっかかりを掘り下げます。

ステップ1:このとき、何を感じてるんだろう?
職場で女性グループの中に入っていけないって、どういうことなんだろう? そのとき、何を感じているんだろう。

⇒女性グループから浮いてしまう。女性グループに馴染めない。女性グループの女性たちと私とは、違う感じがする。

ステップ2:これに似た体験で、一番古い体験は何?
思い出せる範囲で、古い体験を探します。だいたいの目安は3歳~10歳ごろの体験ですが、それ以降のものでもかまいません。

⇒女性グループに入っていけなかったもので、一番古いものは…。
小学3、4年生の頃、近所の女の子たちと私とは、何かが違うと感じた。女の子同士が仲良くしている間に、なんとなく入りずらくなった。

ステップ3:そのとき、どんな気持ちになったのか。何を思ったのかを思い返す
少し掘り下げて、思い出します。

⇒好きなものが違う、遊びが違う、着ている服が違う。女の子らしい感じが私にはない。私は周りの女の子たちとは、違うのかもしれないと思った。

ステップ4:思いや気持ちを「そっか~」とそのまま受け止める
“いい、悪い”の判断は一切しない。そのまま「そっか。そうだったんだね」と受け止めます。

⇒そっか。そうだったんだね。あのとき私は、周りの女の子たちと自分は違うかもしれないと思ったんだ。それで自分から、一歩、引いてしまったのかもしれない。そっか、違うと思っちゃったんだね。他の子たちと比べて自分には女の子らしい感じがないって、思っちゃったんだね。そっかそっか、そうだったんだね。

心が静かに落ち着くまで、そっか~と受け止めます。

このとき、「A子ちゃんが、私を仲間外れにした」などの思いが出てきたときは、「A子ちゃんに仲間外れにされちゃったと思ったんだね。そっか、そっか。それは悲しかったね」と受け止めます。

大人の今の自分が、その当時の自分を大きな愛情で包んでいくイメージです。「いやだったよね、悲しかったよね」とその当時の自分の気持ちをわかってあげます。そのまま、いい悪いの判断をせずに、「そっか、そっか」と受け止めて、包んであげます。

悲しいって思っていいんだよ。
あのときは、自分を守ることに必死で、悲しいなんて気持ち感じることできなかったもんね。でもね、今は悲しいって思っていいんだよ。本当に悲しかったね。さびしかったね。でもよく頑張ったね。

大人の自分が、その当時の自分の気持ちをわかってあげて寄り添ってあげてみてください。
そしていっぱいいっぱい愛を注いであげてみてください。

実はこれ、カウンセリングで心の中に閉じ込めてきた思いを、お話を聞くことで解放していくときの一連の流れなんですね。

みなさまの心が少しでも軽くなりますように。

この記事の執筆者
中村陽子/心理カウンセラー
中村陽子/心理カウンセラー
4500件以上の個人カウンセリングを行う。婚活がうまくいかない、片思い、異性とお付き合いしたことがない、出産タイムリミットへの焦りなど、女性の生き方のお悩み、人生やり直したい、何がやりたいのかわからないなど自己実現のお悩みを数多くお伺いしています。
私自身、30代後半に子どもがほしいと結婚し、39歳で離婚して、40代前半は諦め&人生迷子のどん底期を味わい、45歳から「50代、60代でも花開く人生」をつくりはじめて、今にいたります。 自分らしい生き方のお手伝いしています。
ツイッター@nakamurayoko70
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