子どもどうする?

子どもが欲しいかわからない。だけど産むならタイムリミットかもしれない……

中村陽子/心理カウンセラー

子どもがほしいのか、ほしくないのかわからない。
もともと、そんなに「ほしい」って強く思ったことはなかった。
だけど、最近。なぜか、気持ちがもやもやしていて…。

前はぜんぜん気にならなかったのに。
なぜか、SNSで知り合いが子どもと一緒の写真をあげているのを見ると胸がチクチクっとする。

前は焦ったことなかったのに。
なぜか急に、自分にはもう結婚とかできないんじゃないかという焦りが出てきてしまって。

いまのもやもやする気持ち、チクチクする痛み……。
これってなんなんだろう?って、思いながら、過ごす夜もあるかもしれません。

いまのこの気持ち、どうか大事にしていただきたいと思うんです。
そんな自分の気持ちに戸惑いながら、この記事にたどり着いた方もいるかもしれません。

今日は、「子どもがほしいかわからない」という気持ちについて、これまで数多くの「子どもほしいかわからない」お悩みを聞いてきた心理カウンセラーの視点からお話しさせていただきますね。

「子どもがほしいかわからない」
の中にある大切なサイン

「子どもがほしいかわからない」

この思いが伝えてくれていること。
それは、実は「ほしい気持ちもある」ということなんです。

もし、「ほしくない」ってキッパリ思っていたら、「ほしいのか、ほしくないのかわからない」とはならないと思いませんか?

「わからない」という状態は、心の中で何かがざわざわと動いているサインです。
あなたの心が、何かを伝えようとしているのかもしれません。

もしかして「もし子どもを産むなら、そろそろタイムリミットも近づいてきているかもしれない」という気持ち、ありませんか?

そのもやもややチクチクは、「もし子どもがほしいなら。いま動いたほうがいいかもしれないよ」って。
そんなことを伝えてきているのかもしれません。

子どもがほしいのか、ほしくないのか。自分ではよくわからなくって。
だけど、なんだか気になって……。

もし、そうだとしたら。その「気になる感じ」を、大切にしてみていただきたいなと思うんです。

「ほしいかわからない」心理

「子どもがほしいかわからない」
この感覚の土台には、実は相反する2つの気持ちがあることがほとんどです。

心の中に2つの声があるんです

  1. 「子どもほしいかもしれない」という気持ち
  2. 「子どもを持つことを先延ばししたい」「ほしくないかもしれない」気持ち

この2つの気持ちが同時に存在しているとき
「わからない」と感じやすいんですね。

例えば

  • 友達の子どもの写真を見ると「いいなあ」と思う(ほしい気持ち)
  • でも、すぐに「でも大変そう」「今はまだいい」と打ち消す(避けたい気持ち)

こんなふうに「相反する2つのマインド」を持っているとき
ほしいなという気持ちが出てきても、すぐ打ち消す気持ちも出てくるものなんですね。

自分の心の奥から出てくるwant toの気持ちを
「いやいや、大変だよ」と
すぐ打ち消す言葉も、浮かんでくる。


だから、わからなくなっちゃうんです。
自分でも、本当はどうしたいのかわからなくなる。

だから、右にも左にも進めなくて
ひとりで、ぐるぐる迷路に入ってしまう・・・。

だけど、もし子どもを持つなら、出産にはどうしてもタイムリミットがあるから。
ぐるぐる迷路の中に入り続けていると、つらいんです。

30代後半から40代にかけて
身体が「子どもをつくるなら、いまのうちだよ」を伝えてくることも、あるから。

「卵子凍結したい」心理

よく「卵子凍結も考えることがある」というお話を聞くことがあります。

体の病気があるわけではないのに、こう思っているとしたら
「子どもはほしいと思っている。だけど、子どもをつくるのが遅くなるだろう」と思っているのかもしれません。

「いますぐ家族を持つために行動したい!」ではなく「いつ作るかわからないから、卵子凍結を考えたい」と思っているということ。

言い換えると「子どもを先延ばししたい何らかの理由が潜在意識にある」ということでもあるんです。

では、なぜ「避けたい気持ち」「先延ばししたい気持ち」が生まれるのでしょうか。

子どもがほしいかわからない心理

「子どもがほしいかわからない」という気持ちには、いくつかのパターンがあります。

子どもにつらい思いをさせてしまいそうだから

「自分の子ども時代がつらかったから、子どもに同じ思いをさせたくない」

こんな理由で子どもがほしいと思えない方も、とても多いんです。

  • 親から感情的に怒られることが多かった
  • 家の中で我慢ばかりしていた
  • 親が忙しくて、全然かまってもらえなかった
  • 学校でいじめられたりなど、つらいことがあった

ほかにも「子どものころ、こんなつらい思いをした」という気持ちを持っていることもあるでしょう。

だけど、この「子どもにつらい思いをさせたくない」と思っている分だけ、「自分の子どもにはそういうことをしたくない」という気持ちも持っていたりするんですね。

これは言い換えると、子どもを持ったらいいお母さんになるかもしれないということを表しています。まだ子どもを持っていないいまの時点で、「子どもに自分と同じような目にあってほしくない」と思っているということだから。

心理学から見る「投影」という仕組み

「自分と同じようなしんどい思いをするかもしれない」と感じるのは、子どもに自分自身を映し出しているからなんです。

これを心理学では「投影」と呼びます。

子どものころの傷ついた自分(インナーチャイルド)がまだ自分の中にいて、その子の気持ちを子どもに重ねて見ているんですね。

この思いを持っている人は、自分の心の中の「子どもの頃のつらかった気持ち」を癒していくといいんです。

そうすることで、「甘えられない、人に頼れない」「何でも自分でやらなきゃと思ってしまう」などのパターンも変えていけたりもするんですね。

子どもを好きになれそうもない

「子どもがかわいいと思えない」
「子どもと接するのが苦手」
「子どもにイラッとしてしまう」

そんな気持ちから、「自分は母親に向いていない」と思うパターンです。

この気持ちの裏には「子どもの頃にたくさん我慢した気持ち」が隠れていることが少なくありません。

・子どもの頃、きょうだいに手がかかったので自分はわがままを言わなかった
・家が大変だったので、親の手のかからないように自分のことは自分でやった
・親にぜんぜん、かまってもらえなかった
・すぐ怒る親だったので、大人しくしなくてはいけなかった
・親が頼りなかったので、自分がしっかりしなくてはいけなかった

など、子どもの頃に、甘えたりわがままを言ったり、好きなことをしたりということをせずに、手のかからない子、わがままを言わないいい子、物分かりのいい子などをしてきた。

そうすると、子どもが騒いだり、わがまま言ってる姿を見た時に
「イラッ」としてしまうんですね。

人は、自分が「してはいけない」と禁止していることを誰かがしているのを見た時
「イラッ」とするものなんです。

人の心理って、そういうものなんですね。

ということは、「子どもにイラッとすること」が教えてくれていることがあります。
それは、自分が何を「してはいけない」と思っているのか。

してはいけない
自分が自分に禁止していること

を、子どもの「イラッ」が教えてくれている。
だとしたら、そこに気づくことで、無意識に自分にかけている制限や禁止を解いていくきっかけにすることもできるんです。

それは、いま抱えている「なんか生きづらい感じ」をほどいていくことにも
つながることが、多いんですね。

まずは自分の心の内側をやさしく見ていって、自分の心を癒してあげることをするといいかもしれません。

きっとそれは、いまの自分の生きづらさやしんどさをラクにすることにもつながるはずです。

夫が「理想の親」になっている

既婚者で「子どもがほしいかわからない」というお悩みを持つ人の中に
「子ども時代、親に甘えられなかった」
「親に面倒をみてもらえなかった」
「親が頼りなかったので、自分でなんとかしなきゃいけなかった」
という子ども時代を送っている人は、少なくありません。

家庭の中にゴタゴタといろんな問題があり、安心した子ども時代を送れなかった。
家族の中に手のかかるきょうだいがいて、自分は甘えるのを我慢した。

そんな話もよく伺います。

そんな人たちは結婚相手に「甘えられたり、自分が子どもに戻れたりする男性」を選ぶことが少なくないんですね。

夫と結婚したことで
やっと安心して、甘えられる場所ができた。
やっと自分の居場所ができた。

子ども時代に満たされなかった気持ちを、パートナーとの間で満たしたくなるのはふつうのことで、ある意味で、それが叶っている状態といえるかもしれません。
夫が「お母さん役」になっていることもあります。
そして、子ども時代に満たされなかった想いを満たしてもらえている。

だから、夫との関係性の中で「子どものままでいたい自分」がいる。

ひとりの人の中に、いろんなキャラがいると思ってみてください。
「子どものままでいたい自分」というキャラからみると、子どもを持つことはライバルが増えるような気持ちになったり、子どもを卒業しなきゃいけない気持ちになったりもするかもしれません。

このあたりが、子どもをほしいかわからない心理につながっていることも少なくないんですね。

ポイントは、「子どものままでいたい気持ちがある」にもかかわらず
「本当にこのまま、子どもを持たないままでいいんだろうか」と悩んでいること。

つまり「子どものままでいたい気持ち」があるのと同時に
「子どもを持ったほうがいいのかな」「夫をパパにさせてあげられなくていいのかな」という気持ちがあって、いまこの記事を読んでいるのかもしれません。

こういう、二つの相反する気持ちを抱えてる状態って、もやもやするんですよね。
きっぱり「別にいいや、子どもは」とも思えないし、といって「じゃあ、子ども持ってみようか」とも思えなくて。

どこかずっと、宙ぶらりんな感じがある。

このテーマでカウンセリングをしていて感じるのは
相反する気持ちを整理していった結果、「やっぱり子どもをもたなくていい」と思うこともあれば、逆に「こんなに自分は家族をつくりたいと思ってたんだ」と気づくこともあるということ。

「こんなに家族をつくりたいと思ってたんだ」という想いは、心の奥にあることが多いのですが、この気持ちに気づくことによって、そこから人生の第二ステージが始まることも少なくないんですね。

自分の人生にとって、自分が生み出したいもの、作り出したいものがわかって。
それを形にしていくような、ステージ。

だから、もしぐるぐる回って悩んでいるのだとしたら。
一度、カウンセリングで話してみるのもいいんじゃないかと思います。

過干渉の母が重かったから

母親からの愛情が重すぎて、自分も同じことをしてしまうのではないかと怖れるパターンです。

たくさんの習い事、過度な期待、「あなたのため」といわれて育ってきた。
愛情は確かにあったけれど、その愛情が重くて息苦しかった。

そんな体験があると、こんな思いが湧いてきます。
「私も子どもに同じことをしてしまうかもしれない」
「愛情って、迷惑なんじゃないか」

愛したい気持ちはあるのに、自分の愛情に自信が持てない。

母の愛情には「期待という成分」が入っていて重かった。
だけど同時に、愛されているのも知っていた。

「愛は重くて迷惑かもしれない」

でもこれは「子どもの気持ちを思いやる」からこそ出てくる不安でもあります。

そんな繊細さを持つ人は、きっと子どもに寄り添うお母さんになれるのではないかと思うのです。

ほかにもいろんな「子どもをほしいと思えない心理」があります。
詳しくはこちらの記事も読んでみてください。

合わせて読みたい
子どもが欲しくない心理~子どもの頃の心の痛みはありませんか?
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子どもがほしいかわからないけど
悩んでいるなら

子どもがほしいか、わからない。
どちらかというと、ほしくない。

そんなお悩みを持って、カウンセリングに相談に来られる既婚女性は多いんです。

それはなぜかというと。
「夫に申し訳ない気持ちがするから」

夫は、「子どもがほしくないなら、それでもいい」と言っている。
だけど、子どもができたらきっといいパパになりそう。
私のわがままで、そんな夫をパパにしてあげなくて、いいんだろうか。

そんなお悩みから、ご相談に来られるんですね。
既婚女性だけでなく、「子どもほしくない」という既婚男性も相談に来られます。

そのくらい、「大切なパートナーに、子どもを持たせてあげない選択をしてしまっていいんだろうか」という気持ちで、悩んでいるわけなんです。

そんな方に、お伝えしたいことがあります。
子どもを持つか、持たないかは、どうなるかはわからないけれど。
一度、カウンセリングを受けてみませんか。

カウンセリングで何回か話す中で
なぜ子どもをほしくないと感じてるのかが、本人もわかってくるんですね。
その多くは、ご自身の子ども時代のいろんな気持ちが影響しているからなんです。

そして、子ども時代に取り残してきた気持ちに向き合っていく中で
自分自身の生き方が、楽になっていくことがとても多いんです。

「子ども時代に、つらい気持ちやしんどい気持ち、たくさんの我慢をしてきたけれど。いま、その気持ちに向き合えてよかった。これからもっと自分を大切にする生き方ができそう」と。

その結果、「やっぱり夫に子どもを産んであげたい」と思うかもしれないし、「夫とふたりで生きていこう」と思うかもしれません。

だけど、いずれにしても
自分の選択に「納得して」、ここからの人生をつくっていくことができます。

一番つらいのは
「あのとき、ちゃんと向き合っておけば」
と、後から振り返って後悔すること。
子どもを授かることだけは、どうしても年齢が関係してくる。
あとから、時計を巻き戻すことはできないから。

なんであのとき、やらなかったんだろう。
あとから思って、後悔することほど
しんどいものって、ないんですね。

自分はこれでいいんだ、こうしていくんだ
と、思うためにも、もし悩んでいるなら、一度カウンセリングで話してみるといいかもしれません。

子どもをほしくない気持ちが結婚を遠ざける

「子どもがほしいかわからない」という気持ちがあると、パートナーシップ自体も遠ざけてしまうことがあります。

結婚したい気持ちはありながらも、なかなかうまくいかない。
そんなお悩みを聞いていると「子どもをほしくない気持ち」が関係していることも少なくないんですね。

結婚したいと思いながらも、こんな思いが頭をよぎります。
「もし結婚したら、相手から子どもがほしいと言われるかもしれない」
「でも自分は、それに応えられるかわからない」
「相手をがっかりさせてしまうかもしれない」

だから、結婚したい気持ちがあっても行動できない。
無意識に結婚につながらない相手ばかり選んでしまう。

心の奥で「子どもを持つわけにはいかない」と思っていると、結婚そのものも避けてしまうことがあるんですね。

一人で悩むと、ぐるぐる悩んで抜けられない

「子どもがほしいかわからない」
この気持ちを、一人で解き明かそうとしないでほしいんです。

なぜなら、ほんとの気持ちを自分で探ろうとしても、いろんな気持ちが浮かんできて本当のところがかき消されてしまうから。

特に「子どもがほしいかわからない」という気持ちは、自分で解き明かそうとしてもとても難しい種類のものなんです。
そのくらい心の奥にあるものがからんでいることが、少なくないんです。

ひとりで悩むことは、同じところをぐるぐる回り続けてしまう。
そして、半年、1年と時間だけが過ぎてしまう。
そう言っていたクライアントさんがいました。
本当にそのとおりだと思います。

だから、何らかのサポートを使っていただきたいんですね。

「子どもを産むならタイムリミット」というプレッシャーを感じている方も少なくないと思います。

焦って決める必要はありません。
大切なのは、自分の本当の気持ちと向き合うこと。
自分の気持ちと向き合う中で「どうしたいのか」が見えてくると、いま動けないと感じていても、きっと動けるようになります。

そういうクライアントさんの姿をたくさん見てきました。

「子どもがほしいかわからない」
この気持ちは、あなたにとって大切な何かを教えてくれているサインかもしれません。

もし気になるなら。
もしもやもやしているなら。
もし「このままでいいのかな」と思うなら。

その気持ちを、どうか大切にしてください。

そして
子どもを産むことには、どうしてもタイムリミットがあるから。
自分のためにも、いま感じている「このままでいいのかな」に向き合う機会をつくってみてほしいんです。

この記事を読んで、もし何か心に響くことがあったなら。
もし気になるなと感じたなら。

それは、心の奥で何かを伝えてくれているのかもしれません。

お手伝いします。
いつでも、お話聞かせてくださいね。

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この記事の執筆者
中村陽子/心理カウンセラー
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4500件以上の個人カウンセリングを行う。婚活がうまくいかない、片思い、異性とお付き合いしたことがない、出産タイムリミットへの焦りなど、女性の生き方のお悩み、人生やり直したい、何がやりたいのかわからないなど自己実現のお悩みを数多くお伺いしています。 30代後半に子どもがほしいと結婚し、39歳で離婚して、40代前半は諦め&人生迷子のどん底期を味わい、45歳から「50代、60代でも花開く人生」をつくりはじめて、今にいたります。 自分らしい生き方のお手伝いしています。 ツイッター@nakamurayoko70
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