セルフワーク

感謝ノートの効果はすごい。まずは10日間続けてみよう

中村陽子/心理カウンセラー

感謝ノートで人生終わっちゃった感から抜け出せた

私がこれまで自分でやったエクササイズの中で、最も気に入っているのが感謝ノートです。

感謝ノートを書いたことで、
「自分には何もない」という感覚から抜け出すきっかけになったんですね

40歳になったころ、自分の人生に絶望してしまった時期がありました。
結婚もしてない、子どももいない、仕事もだめ。
頑張ってきたはずなのに、自分には何も手に入っていないじゃないか!
自分の生き方、間違えちゃったんじゃないか。
もう、終わってる。詰んでいる。
そんな気持ちの中に、2、3年ほどいたんですね。

面白いことも何もない。
これからの望みだって、何もない。
ほんとに、何もない。
人生に絶望し、後悔ばかりだった日々から抜け出すきっかけになったのが、感謝ノートだったのです。

感謝ノートを2週間続けてみたら…

1日10個、感謝できることを書いていったんです。
2週間ほど、続けました。

最初のうちは……
・お天気のいいことに感謝します。とても気持ちがいいです。
・日あたりのいい部屋に住めていることに感謝します。
・こうしてごはんが食べられることに感謝します。
という具合。

そして。
ある日は、人間関係について。
ある日は、自分の仕事について。
少しテーマを変えながら、書いていきました。

例えば……
・子どもの頃、お父さんが一生懸命働いてきてくれたことに感謝します。
おかげで大学を出ることができました。
というように。

そして……書くうちに
「あれ? 私。実はたくさんのものを持ってるんだ……」と思うようになっていったんです。

40歳過ぎて、家族いないし、子供いないし、持家じゃないし、社員じゃないし……と、
<ないもの>ばかりに目が向いていたのが、「あれ? 持ってるじゃん。私も」と。

心のアンテナが
<ないもの>ではなく
<あるもの>に向くようになっていったんですね。

実はこれ、画期的なんです。
心の中で革命が起こったくらいの発想の転換なんです。

発想の転換が起こったことで、人生の行き詰まり感から抜けていけた気がしています。

感謝のすごいパワー

感謝することで、人生にいいものを招き入れることができます。

諦めきってしまっていた自分の人生をV字回復させてくれたり
こわれていた人間関係のつながりを回復してくれたり
うまくいかなかった夫婦関係が好転していったり
彼から愛されていることを感じられるようになったり
つまらない仕事が、やりがいのある仕事へと変わっていったり。

感謝は負のスパイラルを断ち切ってくれる

例えば、いま仕事があることに感謝する。
すると、仕事があることをありがたく感じ、そこに前向きなエネルギーを投じるようになります。もちろんそれは周りにもわかります。
その結果「いい仕事をしてくれているね。そんな君に○○を任せたいんだ」というチャンスが舞い込む……そんな好循環が生まれるきっかけになるかもしれません。

逆に「なんでこんな仕事しなきゃいけないんだ」「どうせいいように使われてるだけなんだ」と思いながら働いていたら、仕事を後ろ向きにしか取り組めません。場合によっては、チームの足を引っ張ってしまうかもしれません。
その結果、仕事がどんどん苦痛になるし、評価も下がるし、チャンスも回ってこない……という悪循環にハマってしまいます。

けれど、その悪循環を断ち切ってくれるのも、感謝なんです。
目の前のことに感謝をすることで、負のスパイラルを断ち切って、いい循環へと変えていくことができるんですね。

人生、人間関係、パートナーシップ、仕事、日ごろの生活などなどあらゆるジャンルに万能なのが、感謝なんです。

感謝をすることで、いいものを招き入れ、いい流れに乗っていくことができるんですね。

感謝とは、受け取ること

感謝とは、受け取ることです。

自分の毎日の暮らしの中に、豊かさを招き入れることにつながります。

感謝することで、気づかなかった価値に気づけます。
感謝することで、気づかなかった愛・想いに気づけます。
感謝することで、気づかなかった豊かさに気づけます。

受け取ることを実感してみよう

受け取るって何?
そんな人向けに、カンタンなワークをご紹介します。

過去を振り返って「あの人にはお世話になった、よくしてもらった」という人はいませんか?

 

イメージの中で感謝している人を思い浮かべて、その人に感謝の気持ちを伝えてみてください。
意識を相手に集中して、心から感謝の気持ちを伝えてみてください。

「あのとき、○○してくれてくれましたよね。あなたにしてもらった○○のおかげで……」と、できるだけ具体的にしてもらったことを伝えます。


具体的にしてもらったことを思い出せば出すほど、
与えてもらったものに、気づくことができませんか?

これが「受け取ること」です。

感謝すればするほど、受け取ることができます。

感謝をすればするほど、受け取ることができ、豊かさを感じられます。
不満に思えば思うほど、不満な状態から抜け出せなくなります。

手に入っていない分野こそ、感謝を

いま、自分の人生で「これが手に入っていない」と感じる分野はありますか?
人間関係がうまくいっていない。
仕事で自分にはいいチャンスが回ってこない。
彼に愛されている気がしない。
毎日の生活がつまらない。

これが手に入っていないと感じている分野こそ、感謝が足りていないそうなんです。

感謝とは、「ある」ことに気づくこと。
感謝とは、ありがとうの気持ちを贈ること。

2つの意味で、受け取っているんですね。

たとえば、彼に「会いたい」と言ったとき、忙しい中時間を作って会いに来てくれたとします。
そのとき感謝することは、相手に「ありがとうの気持ちを贈っている」ことになります。
心からの感謝の気持ちを贈ることで、相手も「やってよかった」と感じます。
こうしていい流れがうまれます

一方で、感謝がないということは「やってもらって当たり前」と感じていることでもあるんです。
「彼氏なんだから、会ってくれて当たり前でしょ」
こう思っているとき、彼の愛情を受け取ることはできないんですね。
また、彼も「時間をつくってよかった」と感じることはできません。
彼の想いを受け取ることなく投げ捨ててしまうし、いい循環も生まれないということになってしまうんですね。

感謝はいい気分のスイッチになる

感謝は、その瞬間瞬間の気分を切り替えるスイッチにもなります。
なんだか気分が晴れない、イライラする、もやもやする……。
そんな気分から抜け出ためには、感謝のスイッチを入れるといいんです。

イライラや不満、心配などのブルーな気持ちも、感謝をすることで切り替えることができるんですね。

感謝ノートの書き方

感謝は、受け取ること、愛を感じること、幸せを見出すことです。
感謝すればするほど、豊かさや幸せを感じる力も高まっていきます。

感謝すればするほど、人生は豊かになっていきます。
いい循環が回りだします。

感謝ノートタイムで、習慣化する

そのためにも、
感謝の時間をとることが大切です。

毎日「朝起きてすぐ」「夜寝る前」「ランチタイムに」など、時間を決めてて習慣化しましょう。

おすすめは寝る前。
寝る前に書くことで、いい気分になって眠りにつくことができます。
すると……朝の目覚めもよくって、翌日いいスタートを切れるはず。

感謝ノートの書き方

感謝できること、感謝したいことを、思いつくままに書きます。
その日にあったことでも、突然思いついたことでも、ただ目についたことでも、なんでもOK。
1日5個(無理なら3個でもOK!)
※毎日続けられる数で、行うこと

 

感謝できることを5つ書いてみよう

・私は○○○○なことに感謝。
(というのは、)〇〇〇〇だから(理由)です。
ありがとう。
(←できれば末尾に付けてみる)

こんなスタイルで、書いていきます。

感謝ノートの具体例

感謝できることと言われても……思い浮かばない。
そんな場合は、「無理やり探し出した」感じのことで、ぜんぜんOK!

例えば
・私は、毎月お給料をもらえる仕事に就いていることに感謝します。おかげで、好きな本を買ったり、おいしいランチを食べられます。

・ガリガリ君が食べられたことに感謝。子どものころからガリガリ君が食べられるという恵まれた国に生まれたんだなと思えます。ありがとう。

・今日友達とLINEでやりとりできたことで、ちょっとほっこり。
こうして気持ちを分かち合える友達がいてくれることに心から感謝。
いつもありがとう。

・住む部屋があることに感謝します。クーラーの中で快適に過ごせています。いつも快適です。ありがとう。

・好きなアーティストのyoutubeを見て、気分が上がった~。
すてきな歌を届けてくれて、おかげでいつもパワーをもらっています。
ありがとう~。

etc…

もの、こと、人、自然、体験、機会、健康、仕事、お金……。
何を取り上げてもOKです。

基本例
思い付いたことを、なんでもOK!
・お天気のいいことに感謝します。とても気持ちがいいです。なぜなら……
・日あたりのいい部屋に住めていることに感謝します。なぜなら……
・こうしてごはんが食べられることに感謝します。なぜなら……

テーマ別に書く

時間的に余裕がある日は、テーマを設定して行うのもおすすめです。

テーマ例
・人間関係について
・パートナーシップについて
・健康について
・仕事について
・お金について

テーマ別に行うと、そのテーマについて受け取ることを深めていけます。

例)
人間関係についてやってみようと思うなら。
・3人について、5つずつ感謝を書く

例:お父さん、元カレ、昔の職場でお世話になった先輩の3人

・お父さん、私が子どものころに一生懸命働いてくれてありがとう。
お父さんのおかげで、何不自由なく生活することができました。お父さんに守ってもらってたのをいまは感じます。ありがとう。

・お父さん、私が子どものころに一生懸命働いてきてくれてありがとう。
おかげで、たくさんの教育を受けことができ、私の人生に選択肢が増えました。ありがとう。

例)
仕事について
いましている仕事について、1日を振り返り感謝できることをできるだけたくさん書き出していく。

・会社に行ったら同僚が気持ちよく挨拶をしてくれました。○○さんありがとう
・自分のつくった書類を上司が丁寧にチェックしてくれた。お客さんにミスなく届けることができた。ありがとうございます。

恋愛・パートナーシップにも、感謝ノートは効果的

彼との関係が最近うまくいっていない。
彼からどう思われているか、わからない。
彼から愛されていると思えない。
相手につい不満をぶつけてしまうことが続いている。

例えばそんなときにも、感謝ノートを試してみるといいでしょう。

彼にしてもらったこと、最近のことから昔してもらってうれしかったことまで、あれこれ思い出しながら書いてみます。

とてもうれしかった思い出だけでなく、
日ごろのちょっとしたことも
あれこれ書いてみるといいでしょう。

パートナーへの感謝を見つければ見つけるほど、相手からの愛情・想いを受け取ることができます。

感謝ノートを書くことで、
彼からの愛情に気づき、受け取る回路をつくっていくことができるんですね。

パートナーへの感謝は、何度か行ってみると、いろいろ思い出して掘り起こせるかもしれません。
彼がしてくれたちょっとした行為の中にも愛情があったことを感じられるはず。

まずは10日間、続けてみよう

あ、今日忘れちゃったという日があってもOK。
まずは10日間チャレンジしてみましょう。

やってみて「意外といいかも」と思ったら、3週間。
3週間できたら、3カ月続けてみるといいでしょう。

できれば毎日の日課にすると、いいものを呼び込みやすくなるはずです。

続けるうちに、「感謝できるもの」も見つけやすくなります。
感謝をどんどん味わえるようにもなっていきます。

感謝することで、「自分が持っていたこと」に気づくかもしれません。
持っているものの価値を以前より感じられるかもしれません。
世界の豊かさに気づくかもしれません。
当たり前に思っていたことの中に、こんなにも豊かさがあるんだということに気づかせてくれるかもしれません。

誰かの想いに、気づくかもしれません。
今日してもらったことから、昔してもらったことまで。誰かの想いに気づくかもしれません。

感謝は、受け取る力を高めてくれます。

人からの想いや応援、楽しさや喜び、チャンス、健康、身の周りに当たり前にあることの中の豊かさ、ひとりで生きているわけではないのだということ……。
感謝すればするほど、いろいろなものを受け取ります。

日常の中で小さな感謝をたくさん感じることで、人生にいい流れを呼び込めます。
ぜひ試してみてくださいね。

この記事の執筆者
中村陽子/心理カウンセラー
中村陽子/心理カウンセラー
4500件以上の個人カウンセリングを行う。婚活がうまくいかない、片思い、異性とお付き合いしたことがない、出産タイムリミットへの焦りなど、女性の生き方のお悩み、人生やり直したい、何がやりたいのかわからないなど自己実現のお悩みを数多くお伺いしています。 30代後半に子どもがほしいと結婚し、39歳で離婚して、40代前半は諦め&人生迷子のどん底期を味わい、45歳から「50代、60代でも花開く人生」をつくりはじめて、今にいたります。 自分らしい生き方のお手伝いしています。 ツイッター@nakamurayoko70
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