恋愛心理学

やっぱり私のこと好きじゃないかも…恋愛で見捨てられ不安が出てくるなら

中村陽子/心理カウンセラー

彼の連絡が減るたびに
私じゃだめなんじゃないかと思う

彼から愛されていると思えない。
だから、彼の態度のちょっとした変化で「私のこと、やっぱり好きじゃないんだ」と不安になってしまう。
こんなお悩みを抱えている人は多いようです。

恋愛初期の彼がガンガン来てくれている時期はいいのだけれど、その時期を過ぎるととたんに不安になってしまい、「LINEの回数が減っちゃった」「彼からの電話をしてくれなくなった」など彼の態度に少し変化があると、急に不安になってしまい、私に興味がなくなったってことなんじゃないかと心配になる。
私のこと好きじゃないんじゃないか。
きっとこの人ともうまくいかない。
やっぱり私じゃだめなんじゃないか。
彼は私から離れていってしまうんじゃないか。
そんな気持ちを抱いてしまう。

そして、気がつくと恋愛を壊すようなことをしてしまう。

彼は私から離れていっちゃうんじゃないか

この心理の裏には、「自分には愛される価値がない、だから彼は私のもとから離れていってしまう」という思いがあるようなんです。
これは誰の心にも多かれ少なかれあるものなんですが。

自分には愛される価値がないと思っていると、彼が私を求めてくれること、愛されることに価値を置くようになるんですね。

自分では自分の価値を感じられないから、あなたから私を求めてほしい。

そして「彼から来てくれること」「彼から求めてくれること」で、自分の価値を感じようとします。

それを得られているときはいいのですが、得られなくなったとき……。
例えば、彼からの連絡が減ったように感じたとき。
「自分に足りないものがあるからだ」「自分がなんか変なことしちゃったんじゃないか」「彼は醒めちゃったんじゃないか」とものすごい不安に襲われてしまうんですね。

どうして連絡くれなくなったの? 私のこと好きじゃなくなったってこと?と彼を責めてしまったりすることもあります。

彼も最初のうちは「そんなことないよ」と応じてくれるのですが。
それでも、彼からの気持ちを信じることができないために、次々に「私のことを好きじゃない証拠探し」をしては、「私のこと、好きじゃないってことだよね」と彼に突き付けてしまったりすることも。

これは言い換えると…。
もっと私のことを好きな証拠がほしい。
自分では信じられないから、あなたから私のことを好きな証拠をもらいたいのといっているようなものかもしれません。

これが続くと、さすがの彼もうんざりさせてしまうことに。
というのも、彼が彼なりの想いを彼女に送っても、受け取ってもらえず、信じてももらえないので、だんだんと心が折れてしまうのです。

仕事でも役に立たなきゃと思っていませんか?

自分では自分をいいと思えないから、あなたから私を求めてほしい。
この気持ちを持っている女性には、ハードワークをしている人もけっこう多いんです。

というのも「自分は何かしないと価値がない」「何かできないと価値がない」と感じるところがあり、そのため役に立つことで自分の価値を証明しようとするんですね。
その結果、仕事でハードワークをしていることも多いんです。

どうすれば愛されるかを求めていることに気づく

ここから抜けるには。
まずは、愛することよりも、愛されることを求めている自分に気づいてみるといいかもしれません。

きっとこれまで、自分の気持ちよりも誰かの気持ちを優先して生きてきたことが多かったんじゃないでしょうか。
自分の気持ちより、誰かの気持ちを優先する。
自分の気持ちは後回しにして、誰かの気持ちを察することを優先する。
そんなことをずっとしてきたのかもしれません。

きっと自分の気持ちを後回しにしなきゃいけなかった事情が、あるんですよね。誰かの気持ちを察しなきゃいけなかった事情があるんですよね。

だけど、相手の気持ちを察して、それ次第で自分が幸せかどうかが決まるというやり方だと……相手に振り回されてしまうんです。

相手は振り回そうと思っていないし、自分も振り回されたいと思っていないのに。結果として、振り回されてしまうんですね。

だから。「私がどう思っているか」を大事にするやり方を取り入れてみたらどうかと思うんです。

実は、「どうすれば愛されるんだろう」から「私は彼を愛する」にシフトしていくことで、どんどんラクになるんです。

これまで愛されるために、彼に気を遣ったり、彼の顔色を伺ったり、彼の世話を焼いたり、彼の役に立とうとしたり…。
愛されるための努力は、いろいろしてきたかもしれません。
だけどそのたびに、「こんなにしてみたけれど、愛されてない」ように感じたりしてきませんでしたか?

愛されるために何かをするとは、「これをしたら彼は私を好きになってくれるんじゃないか」という見返りを求める気持ちが混ざっています。
もちろん、そう思うことは誰でもあります。
だから、これがいけないってわけではないんです。

だけど、これをしたら私を好きになってくれるんじゃないかと思いながら何かをすると、自分がしんどくなるんですね。

何かをしても自分が期待したものが返ってこなかったとき、「期待したものが返ってこなかったのは、やっぱり私じゃだめだから」と感じてしまいがちだからなんです。

愛されるために何かをすると、どうしても期待をしてしまいます。

だけど。
期待って、裏切られるものなんです。
相手が、裏切ろうと思っているわけではありません。
期待は、「自分の思うとおりのものは返ってこない」という意味で、期待が生じた瞬間から裏切られることになっているんですね…。

一方。
愛するとは、「自分がそうしたいからする」ということなんですね。
自分がそうしたいからするけど、相手から何か返ってくるのは求めてないという状態。

彼に対して何かしてあげたいと思ったとき「心から自分がそうしたいからする」ということをしてみるだけで、きっと変わっていきます。

子どものころたくさんの我慢をしてきませんでしたか?

だけど。
そうはいっても。
彼のほうから来てほしいという気持ちがぬぐえないなら…。

子ども時代のことも振り返ってみるといいかもしれません。

パートナーシップでは、子どもの頃に満たされなかった思いを相手に求めてしまうところがあるんです。
親に満たしてもらえなかった。
ほんとは甘えたかった、ほんとはこっちを向いてほしかった、ほんとはわかってほしかった……。
そんな思いが残っていると、パートナーシップで、子どもの頃に満たされなかった思いを満たしたいと思うものだからです。

もしかしたら子どもの頃、あなたにとって大切だった人。
お母さん、お父さん……から
見てもらえなかった、関心を持ってもらえなかった、私じゃないほうがいいんだ、私は必要じゃないのかもしれない……と思った何かがあるのかもしれません。

大人になったいま、そのころの気持ちを振り返ることで、当時思い込んでしまった気持ちをひも解くことってできるんです。

「私じゃないほうがいいんだ」と思った子どものころに感じた気持ちを丁寧に見てあげながら、自分の中に封じ込めていた本当の気持ちを解放してあげるといいんですね。

そうすることで、「自分は愛される価値がない」という誤解を解いていけたりもするんです。

過去の失恋が影響していることも

また。
きっと彼は私から離れていってしまうという気持ちがぬぐえないパターンを繰り返している場合、過去の失恋が影響していることもあります。
以前の恋愛で彼にふられたとき、彼に捨てられてしまったように感じた経験から、それ以降も男性と付き合うたびに「きっとこの人も私から離れていくに違いない」という思いが離れずにいることもあります。

こんなふうに心の奥にある気持ち、私じゃだめなんだという気持ちをほどきながら、さらに、いま自分には見えなくなっている自分の魅力を受け取っていくといいんです。
自分の魅力、よさ、価値は、なかなか自分では気づけない。
だからこここそ、人の力を借りるといいんですね。

きっとこの人も私から離れていくに違いない。
この思いがあると、付き合っても長続きしなかったり、いいなと思う男性が出てきても近づけなかったりします。
近づく前に、見捨てられる怖れから、その恋に近づかないようにしてしまうこともあるんです。

もったいないですよね…。

愛される価値、ほんとはあるんです。
掛け値なしに、あります。
だけど、そう思えていないのだとしたら。
その誤解を解いていきませんか。

ほんとうは誰かと一緒にいたいから。
ほんとうは誰かのことを愛したいから。
ほんとは誰かと一緒に幸せになりたいから。
その誤解を解いていきませんか。

いつでもお手伝いします。
お話聞かせてくださいね。

合わせて読みたい
言いたいことを言えないあなたが、恋愛で幸せになるために
言いたいことを言えないあなたが、恋愛で幸せになるために
この記事の執筆者
中村陽子/心理カウンセラー
中村陽子/心理カウンセラー
4500件以上の個人カウンセリングを行う。婚活がうまくいかない、片思い、異性とお付き合いしたことがない、出産タイムリミットへの焦りなど、女性の生き方のお悩み、人生やり直したい、何がやりたいのかわからないなど自己実現のお悩みを数多くお伺いしています。 30代後半に子どもがほしいと結婚し、39歳で離婚して、40代前半は諦め&人生迷子のどん底期を味わい、45歳から「50代、60代でも花開く人生」をつくりはじめて、今にいたります。 自分らしい生き方のお手伝いしています。 ツイッター@nakamurayoko70
記事URLをコピーしました