もし、あした世界が終わるとしたら…

中村陽子/心理カウンセラー

このところ「もし、明日世界が終わるとしたら……」をふと考えることがある、という話をちらほらと何人かの方から聞きました。

有事の際、人は「もし、あした世界が終わるとしたら」を考えるのかもしれません。

だけどそれは、ぜんぜん悪いことではなくて、自分の本当の気持ちに気づくきっかけにもなるようなのです。

先日、Mちゃんからこんな電話がかかってきました。
「中村さん、中村さん。最近、こんなこと思うんです。もうこのままみんなに会えなくなっちゃうんじゃないかって。世界が滅亡しちゃうんじゃないかって」

世界滅亡かー。
それってどんなイメージなの?

「もし、ゾンビみたいな世界になっちゃったらどうしようって。みんながゾンビになっちゃって、日常に戻れなくなっちゃったらどうしようって」

そっかー。世紀末のイメージなんだね。
そこで、こんなことを聞いてみました。

もし、あした世界が終わるとしたら
何をしたい? 誰に会いたい?

するとMちゃんは言いました。
「好きな人に、大好きーーーって言いたい」

Mちゃんには、好きな彼がいるんです。
いつもは、その彼の話をしているとき「私が好きだって言ったら、彼は迷惑なんじゃないかと思うんです。私に好かれてもうれしいと思わないと思うんです」と言うのが口癖なのですが

「もし、明日世界が終わるとしたら……」
と思ったとたん

「勢いあまって、私、彼に告白します。
 めっちゃ感謝してるし、めっちゃ好きって。
 ほんとうにありがとう。いままで助けてくれてありがとうって。
 もし、あした世界が終わるとしたら、ぜったいに言いたい。
ぜったい『言えてよかったー』って思う気がする」

とMちゃんは言いました。

それがほんとうの気持ちなんだよね。
どんなふうに、彼に言いたい?

「たぶん、わーーーっと走って彼のところに飛んで行っちゃうと思う。
 だって、あと24時間しかないんでしょ。
 だとしたら、わーーーーーって彼のところに飛んでいくと思う」

いつもは抑えている自分のほんとうの気持ち。
だけど、もし明日世界が終わるとしたら――自分の素直な気持ちが見えてきます。

やらなかったら後悔するって思うと。
抑えているフタが外れて、自分の素直な気持ちが飛び出してくるようです。
自分にとって大事なものが、はっきりと見えるんですね。

「うわー。私、なんでこんなこと言ってるんだろ。ヘンですよね」
Mちゃんは、驚いていました。

このまま人生、終わっちゃったらいやだな
そう思ったとき「あきらめていた、大事なもの」が見える

ほかにも、同じようにコロナが「心の声」を聞くきっかけになっている方に、何人もお会いしました。

コロナの騒ぎがあるなかで、自分はひとりなんだなって思う。

そんな心の内を聞かせていただくなかでも、やっぱり出てくるのが
「私はこのまま、何もしないまま、人生終わっちゃっていいんだろうか。
〇〇をしないまま終わっちゃうのはイヤ」という気持ち。

諦めを抱えながら生きている日常に、コロナは、「諦めたまま、人生終わってほんとうにいいの?」という投げかけを、してくれているのかもしれません。

そこで。もしよかったら
自分にとって大切なものに気づくための質問として、
問いかけてみてくださいね。

 

もし、あした世界が終わるとしたら
何がしたいですか? 誰と一緒にいたいですか?

もし、あした世界が終わるしたら
やり残したことはなんですか?
「これをやっておけばよかった」と悔いが残ることは
ありませんか? それはなんですか?

「自分にとってこれが大切だったんだ」が見えたなら。
それに向かって、進むことができます。
自分にとって大切なものに向かって、進んでいきたいって思えばいいんです。

自分にとって大切なものと、ともに生きることができたらどんな気持ちがしてきますか?
思い巡らせてみてください。

そして。
自分にとって大切なものに向かって進んでいっていいよって、自分に言ってあげてくださいね。

そんなこと言ったってムリでしょという気持ちが、出てきてもいいんです。
ぜんぜん、大丈夫です。
任せてください! もしあなたが信じられなくても、私が信じますから。
あなたが大切な物を手にできることを、私が信じますから。

大切なものは何ですか?
もし一人では見えてこないなら、一緒に探して行きませんか?
お手伝いさせてくださいね。

(Mちゃん、ブログに載せていいよと言っていただき、ありがとうございました!)


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この記事の執筆者
中村陽子/心理カウンセラー
中村陽子/心理カウンセラー
4500件以上の個人カウンセリングを行う。婚活がうまくいかない、片思い、異性とお付き合いしたことがない、出産タイムリミットへの焦りなど、女性の生き方のお悩み、人生やり直したい、何がやりたいのかわからないなど自己実現のお悩みを数多くお伺いしています。
私自身、30代後半に子どもがほしいと結婚し、39歳で離婚して、40代前半は諦め&人生迷子のどん底期を味わい、45歳から「50代、60代でも花開く人生」をつくりはじめて、今にいたります。 自分らしい生き方のお手伝いしています。
ツイッター@nakamurayoko70
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