距離の縮まらない彼、向き合ってくれない彼とお父さんとの関係
このところ、カウンセリングでお父さんとお話を聞かせていただくことが続いています。
「カウンセリングを受けるようになってから、父との関係が実際によくなった」(実家に帰ったときに、父と会話できるようになった)というお話もいただきました。よかったです~。
なかなか縮まらない彼との距離と
お父さんとの関係
恋愛のご相談で「なかなか距離が縮まらない彼」「向き合ってくれない彼」との関係を持っている場合、お父さんとの関係のお話になることが多いんです。
・ふたりの関係を縮めたいのに、彼が向き合おうとしてくれない
・遠距離恋愛でなかなか会えない彼と4年付き合ったが、結婚前に破局
・とにかく仕事や付き合いに忙しい彼で、なかなか会うことができない
・「彼は私のことをどう思ってるんだろう?」のまま、中途半端な距離の状態が続いている
ほんとうは彼ともっと距離を縮めたいけれど、縮まらない。そんな悩みをもつ方に、お父さんとの関係を聞いてみると「お父さんとの心理的な距離が遠い」ことが多いんです。
お父さんとの距離感
・子どものころ、お父さんとほとんど遊んだ記憶がない。
お父さんは家で怖い顔をしていることが多かったので、なかなか近づけなかった。
・ある時期から、父親とほとんど話をしなくなった。父のことを考えるだけでも嫌になる。
・両親が離婚して、自分が小さい頃にお父さんと離れたきり会ったことがない。
・父親のことが大嫌い。父親のせいで母親が苦労したから。大人になってからはほとんど父とは話さなくなった。
etc…
というのもお父さんとの距離感が、男性との距離を測るときの基準になるんですね。
お父さんとの心理的な距離が離れているほど、男性との間でも距離を取ってしまいやすいんです。
彼のほうから私に近づいてきてほしい理由
例えば、子どものころお父さんに近づきたかったけれど、近づいてはいけない気がした。お父さんとしゃべったり、遊んだりしたことがほとんどない。
などのことがあると
好きな男性ができたとき、甘えたくてもどうやって甘えればいいかわからない。
彼のほうから私に近づいてほしいのに、彼は距離を縮めようとしてくれない。
などの悩みを持ちやすくなります。
お父さんとの距離が遠いために、なかなか距離を縮められない相手を選んでいる側面もあるかもしれませんが、男性への近づき方がわからないことが、彼との関係を縮められない一因になっていることも多いんです。
「彼にこちらから近づいたら、嫌がられるのでは」との思いから、自分からは彼に近づかず、彼の反応を見たり、彼の様子をうかがったり……。そしてなかなか近づいてきてくれない彼のことを「彼の気持ちがわからない」と感じてしまう。
これだとお互いに好きな気持ちがあったとしても、近づくことができないまま終わってしまうことが少なくないんですね……。
お父さんとの関係をふり返り
父の愛をみつける
お父さんとの距離が遠かったと感じているのは、自分の中の子どもころや思春期のマインドなんですね。
子どものころ、お父さんの行動はまったく理解できなかったかもしれません。
でも大人になったいまなら、お父さんについて改めて気づけることもたくさんあったりするんです。
カウンセリングでは子どものころのお父さんとのエピソード、なんでもいいので思い出してみてください。そんなお話をすることがあります。
ぜんぜん思い浮かびません。えー、なにもありません。
最初はそんなふうに感じても、ふと思い浮かんでくることが。
そこからお父さんから愛された記憶が、見つかることもあります。
私が夜中に高熱を出した時、お父さんが車を運転して病院に連れて行ってくれた。
私がコンビニのアイスが好きだと言ったら、お土産によく買ってきてくれた。
ほんの小さなエピソードでも、それをきっかけにお父さんとのつながりを見つけていくことができるんです。ちょっとでも糸の先が見つかると、お父さんの想いが心の中に入ってくるかもしれません。
小さいころに、お父さんと離れ離れになってしまってエピソードなんて見つからなかったとしても、お父さんの人生をふり返ってみることで、わかることもあるんです。
お父さんの人生について、大人の今ならわかることもたくさんあります。
直接、お父さんとかかわった記憶ではないけれど。お父さんにとって、家族は大事な存在だったんじゃないか。
私が生まれたことで、お父さんの人生に意味ができたんじゃないか。
そう気づくこともあります。
お父さんとの心のつながりが
「男性からの愛情回路」を開く
ああ、あれがお父さんの愛情だったのかもしれない。
あれも、お父さんの愛情だったのかもしれない。
そんなふうに気づいていくことで、「男性からの愛情を受け取る回路」が開かれていくんですね。
これまでは、男性からの愛情になかなか気づけなかったのかもしれません。
どういうものが男性の愛情なのか、わからなかったから。
彼から愛情をもらっていたとしても、キャッチすることができなかったのかもしれません。
お父さんとのつながりに気づいたり、お父さんからの愛情に気づくことで
「あれも彼からの愛情だったのか」
「彼はこんなふうに思っていたのか」
と男性の気持ちがわかるようにもなるんです。
「彼の気持ちが、ぜんぜんわからなかったけど。
お父さんとのことをカウンセリングで話し始めてから、わかるようになった」
そんなふうに言っていただくことはとても多いんですね。
お母さんに悪い気がして、お父さんに近づけなかった
お母さんに遠慮して、お父さんに近づけなかったことに気づくこともあります。
お父さんのせいでお母さんが苦労しているように見えたりすると、娘はお母さんの側に立ち、お父さんとの距離をあけることがあるんですね。
お父さんのことが嫌い。そう感じていることも少なくありません。
それでも、子どものときにはわからなかった「お父さんとお母さんの関係性」をひもといていくことで、お父さんとお母さんの関係が昔とは違った形に見えてくることもあります。
お父さんは別に悪者ではなかったのかもしれない…。そんなふうに思えるようになることで、お父さんに近づく許可がでることもあります。
お父さんの気持ちを受け取れると、彼との関係も変わっていく
イメージの中でお父さんに近づいていくセッションをすることもあります。
近づけないと思っていたお父さんに近づいてみたら……お父さんもうれしそうだった。私はお父さんにとって、喜びの存在だったんだ。そんなふうに気づくことができると、彼との関係性も変わっていくんですね。
お父さんとの距離が遠かった女の子が、お父さんとつながるアプローチはたくさんあります。
お父さんとの距離を縮めるなんて、ぜんぜん見当もつかない。
いま、そんなふうに感じていても大丈夫です。
え?お父さん。いまさら?
そう感じていたとしても、お父さんとの関係にどこか興味をひかれるなら、一度お父さんについて整理をしてみてもいいかもしれません。
好きな彼といい関係を築いて、素敵なパートナーシップを手に入れられますように。
ぜひ一度、お話を聞かせてくださいね。