自己実現、やりたいこと

「こうあらねばならない生き方」はしんどかった。自分らしい生き方へ

中村陽子/心理カウンセラー

なんか違う、なんか生きづらいと感じるのは
本来の自分らしさを抑えているから

人は、本来の自分らしさを押さえたまま生きていることが少なくありません。

もともとの自分らしさを押さえていると、「何かが違う、本当はこうじゃないのに」という感覚を持つことがあります。それは、本来の自分らしさが表に出たがっていることでもあるんですね。

本来の自分らしさを押さえて生きてきたのには、人それぞれ理由があります。
潜在意識や無意識に「それをしてはいけない理由」があることが少なくないんです。

その理由に気づくことで「それをしてはいけない理由」を手放せるようになります。

すると、それまで出せなかった自分らしさを「出してもいいかも」と思えるようになるんですね。

今日ご紹介するのは本当は楽しいことが大好きなのに、
「こうしなくてはいけないという枠」の感覚があってなかなか自分らしく生きられなかったそんな40代女性のHさんからいただいた感想です。

中村陽子カウンセラーへ

いつもありがとうございます!
カウンセリングを受けるようになって、自分ではわからなくなっている絡まってしまった部分がほどけてきている感じがします。

特に母親があたふたしてしまうのが嫌で、枠の中にとどまっている…なんて思いもしなかったです。
やりたくもないのになぜかしているという苦しみから、どうしても逃れられなかったから。
それはもう一生のお付き合いでやり続けるしかないって感覚。

それが「そうじゃないかも!苦しみ続けなくていいかも!」となってきて嬉しいです!

「私はパンクミュージックがなんで好きなんだろう?」と、改めて考えてみたのも面白かったです。
逃げ出したいって納得しました(笑)

中村さんのカウンセリングは、自分ではよくわからないのが、最後繋がってびっくりします。

(Hさん)

Hさん、素敵な感想をありがとうございます!

Hさんと初めてお話ししたときは
「毎日どよーんという気持ちで過ごしている。
『楽しい~』とか『幸せ』という感覚が感じられない」というご相談でした。

そのためHさんに「なんでもできるとして、やってみたいと思うこと」を思いつくままに挙げていただきました。

ポイント

ワクワク探しの第一歩!
Q.やってみたいことは、何?
(なんでもできる、制約がない前提で答えてみてください)

自由に思いつくままに、挙げてみるのがポイント。

結婚記念日をお祝いしたいというので
・どこに行きたいですか? 
・何をしたいですか?
と掘り下げていくと

エジプトのピラミッドが見たい・カッパドキアに行きたい
など、行ってみたい場所が出てきました。

カウンセリングでは、出てきた言葉の中に本人が見ているものを掘り下げていきます。

「ピラミッドやカッパドキアの中に、何を見ているのか
自由さ? 広大さ? ロマン? 
行きたい場所に自由に行きたいということ?

掘り下げていくことで、ほしいものが見えてくることがあるからです。

中学や高校生のころに好きだったものや本当はやりたかったことなどについても質問しました。

「パンク音楽が好きだった」というエピソードも
・どうしてパンク音楽が好きだったんだと思いますか? 
・どういうところが好きでしたか?
と掘り下げていったところ……
そこからいろいろ見えるんですね。

ポイント

掘り下げる質問をして
思い浮かんだ何かから、無意識や潜在意識の思いに気づくこともあるんですね。

(掘り下げる質問は、直感で答えるのがポイント。答えられなくてもぜんぜん大丈夫な質問です)

「パンク音楽が好きだった」を掘り下げる質問をしたところ
「逃げ出したい」という言葉がHさんの口から出てきました。

「こうしなくてはいけないという枠」から、いつも逃げ出したかった。
これがHさんがずっと持ち続けていた気持ちだったんですね。

こんな言葉が出てくるのはHさんの本来の自分らしさが行動力やパワーがあり、軽やかで柔軟だから。

もともとの自分の資質をもし使ったら、どうなっちゃうと思います?
と質問すると「使えたら、楽しくなっちゃう」との答えが。

そんな答え方を伺っているともともとの本質は、
行動力があって軽やかで、楽しいことや面白いことが大好きなんだろうなとより一層感じました。

じゃあ、なぜ行動力があって、軽やかで柔軟な資質を持っているのにそれを使わず、封印しなくてはいけなかったのか。

<心配性なお母さん>を心配させたくなかった
だから、きちんとしなきゃと思い続けた

掘り下げていったところ、お母さんの話になりました。

Hさんのお母さんは心配性で、お母さん自身が想定していたことと違うことが起こると焦ってあたふたしたり、怒ったりすることがあったようでした。

Hさんは子どものころ、心配性なお母さんを不安にさせないために、
「お母さんの想定している枠内に留まる」ようになったのでは。
そんなお話になりました。

そうしたいわけじゃ、ぜんぜんないのに。
「きちんとしなくてはいけない」
「こうあらねばいけない」
という生き方をなぜかしている。

そして、その考え方から逃れられない。

その理由は、「心配性なお母さんを不安にさせないため」にあったようなんですね。

親が大変そうだから
手のかからない子になった

親が大変そうだったり、困っていたり、悲しそうだったりすると、子どもは親を助けようとします。

あまりに昔のこと過ぎて、ピンと来ないかもしれません。
でもその思いは、潜在意識や無意識に刻まれていることがあるのです。

親を心配させないために、困らせないために
大人しくする、言うことを聞く。
そうすることで、面倒をかけないようにした。
もしかしたら、そんなところがあったのかもしれません。

そして、ケースによっては
これまで感じてきた息苦しさは、当時のお母さんが感じていた感覚だった
ということに、気づくこともあるかもしれません。

自分のほんとうの気持ちに気づく。
だから、大人しくしなくてはと思うようになった、ちゃんとしなくてはと思うようになったんだと気づく。

気づくことで、自分を縛っていたものから解放されます。

「本来の自分らしさを出しては理由」に囚われなくなり
自分らしい生き方をしていけるようになるんですね。

Hさんのもともとの自分らしさがどんどん花開いていかれるのが、とても楽しみです。
ありがとうございました!

カウンセリングでは、いろいろな角度から質問をさせていただきます。

掘り下げる質問によって潜在意識や無意識の中に「こんな気持ちがあったんだ」と気づくことで、自分を縛っていた思いから解き放たれて自由になることは、とっても多いんです。

なんかよくわからないけど
「何かが違う、本当はこうじゃないのに」という感覚がある。
いまに大きな不満があるわけじゃないけれど、ほんとにこれでいいのかなって思う。

もしそんな感覚があるなら、知らず知らずのうちに自分らしさを押さえているかもしれません。
もし心当たりがあるのなら、ぜひ一度、お話を聞かせてくださいね。

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この記事の執筆者
中村陽子/心理カウンセラー
中村陽子/心理カウンセラー
4500件以上の個人カウンセリングを行う。婚活がうまくいかない、片思い、異性とお付き合いしたことがない、出産タイムリミットへの焦りなど、女性の生き方のお悩み、人生やり直したい、何がやりたいのかわからないなど自己実現のお悩みを数多くお伺いしています。 30代後半に子どもがほしいと結婚し、39歳で離婚して、40代前半は諦め&人生迷子のどん底期を味わい、45歳から「50代、60代でも花開く人生」をつくりはじめて、今にいたります。 自分らしい生き方のお手伝いしています。 ツイッター@nakamurayoko70
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