子どものいない私が自分らしく生きるために

中村陽子/心理カウンセラー

アラフォー、アラフィフの子どものいない女性の心の中に
「自分は、母親をすることができなかった」
という思いを持っている人は、少なくないように感じています。

ほんとうは、産んでみたかった。
ほんとうは、育ててみたかった。
ほんとうは、はぐくんでみたかった。
ほんとうは、無条件の愛を注いでみたかった。
ほんとうは、成長を見守ってみたかった。

ほんとうは、やってみたかった。
そんな思いを持っていること、少なくないように思うんです。

子どもを産んで、育てることが、本能かどうかはわかりません。
だけど、次のような思いはあるんじゃないかと思うんですね。

自分が与えてもらったものを、自分も誰かに渡したい。
自分が体得してきたものを、誰かに伝えたい、受け継ぎたい。

自分が大人になれたのは、誰かが育ててくれたから。
誰かから愛を与えてもらっていたから、です。

それは親だったり、おばあちゃんやおじいちゃんだったり、親戚のおばちゃん、近所のおばさん、学校や習い事の先生だったり……するかもしれません。

自分を愛してくれたのが、親とは限らないかもしれないけど
誰かから、愛をあたえてもらったから、大人の自分がここにいる。

だけど
与えられた愛を、誰にも受け渡すことなく、自分のところで止めてしまっているとしたら……。

人は、自分が与えてもらってばかりだと
それだけで、罪悪感を持ってしまうところがあるようなんです。

与えてもらってばかりで、自分は与えることができていない。
自分には何もできていない。
そうやって、自分を責めてしまうようなところがあるんです。

人というのはどれほど、愛を与えたい生き物なんだろうと思うんですね。

愛を誰かに向けて、何かに向けて注いでみたい。
だけど、それができていないのがつらい……。
そんなふうに思うこと、ありませんか?

先日、40代後半の女性A子さんと話していたときのこと。
彼女は、こんなことを言いました。

子どもがいれば、30代、40代に子どもの成長のこととか考えられると思うんだけど。
子どものいない自分は、これから先どうやって生きていけばいいんだろうって。

これから先を生きていく目標がないと
生きることに挫折してしまう気がする。

A子さんからそう聞いて
わかる、と思いました。

言い換えると、こんな言葉になると思うんです。

これから先、自分の愛やエネルギーを何に向けていけばいいのか。
自分の愛やエネルギーを持て余したままだと
生きることに挫折してしまう気がする。

自分の愛やエネルギーを誰かに、何かに与えることができないと
生きている意味を見出せない。

そんな心の声なのだと思うんです。

A子さんはどんなふうに愛したい人なんだろう
という話になりました。

A子さんは、若い時からずっと
子どもほしいと思わなかったと言います。

「そういえば子どもの頃、ペットを飼っていたことがあって。
すごくかわいがっていたの。
周りの大人が、私がペットをかわいがる姿を見て『まるで子どもを育てているお母さんみたいね』と言ってたの」

だけど、大事に世話していたペットは不慮の事故で亡くしてしまったといいます。
自分になついてくれないペットに腹が立って、いじめたこともありました。

どうやらそのとき、こんなふうに思ったようなんです。
「こんな自分は、お母さんになったらいけない」

子どもの頃、ペットを自分の子どものようにかわいがって、お世話して、一生懸命育てていた彼女だったのに。
「お母さんになること」を封印てしまったんですね。

本当はお母さんがやりたかったんだよね。
小さなころからペットを相手にお母さんをしていたほど、やりたかったんだよね。
なのに、封印しちゃったんだね。

そんな話をしていたら、A子さんの目からポロポロと涙があふれてきました。

だって、彼女はずっと思ってたんです。
「私、自分が子どもっぽいから子どもをほしいと思わないんだと思ってた。
なのに、ほんとうはこんなにも、お母さんがやりたかったなんて――

彼女は「自分は子どもっぽいから。自分には力がないから」と、自分から愛を与えることを封印してきたんです。
だけど、彼女がやりたかったことは、誰かを無条件にかわいがったり、育てたり、お世話したり、ちゃんと社会に出て行けるようにいろんなことを教えたりすることだったんです。

いままで何やってきたんだろう。
彼女は言いました。

そう思いますよね。
だって、本当はやりたかったことを「自分はそれをやってはいけない」と思い続けてきたのだから。
悲しい気持ちや悔しい気持ちも、出てきます。

だけどそれ以上に
「やっと自分のやりたかったことと、つながれた。
やっと思い出せた」
そんな気持ちになったようでした。

もう子どもを持つことはないけれど。
A子さんはこれから、「お母さん」をやっていくことになるんじゃないかと思います。

彼女が子どもの頃からずっとしたかった、お母さんっぽい愛し方。
それを、誰かに、何かにしていくんじゃないかと思うのです。

子どもを産む年齢を過ぎていても
自分らしい愛し方を思い出すことができたなら
きっと誰かに何かに与えたいと動き始めると思うのです。

子どものいないアラフォー、アラフィフ女性が抱える
「自分には何もない」という感覚。

もしかしたらそれは
「誰かを愛したい。自分の愛を注ぎたい。誰かを無条件に愛したい。育ててみたい。
だけど、できていない。
そんな自分には、何もない」
ということなのかも、しれません。

自分には何もない、と感じるのは
愛を注げる対象がない、愛やエネルギーをどこにも注げていない
ということ
なのかもしれません。

だとしたら
自分の愛したい気持ちとつながること。

自分の中にこんなにも、誰かを愛したい気持ちがあるんだと気づくことなんです。

何かの理由があって、
自分の愛を注ぐことを、諦めてきたのかもしれません。
諦めてしまったから、愛したい気持ちを押しとどめているのかもしれません。

自分の中の愛したい気持ちとつながれたとき
「これがやりたかったのかもしれない」と思うかもしれません。

自分の中の愛とつながったら
まずはすぐにできるところから
愛を与えていくといいかもしれません。

それは、鉢植えの植物を買ってきて
毎日、お水をあげることかもしれません。

仕事でときどき話す後輩を、見守る気持ちで接することかもしれません。
ボランティアをしてみたいと思うかもしれません。

もし「自分も誰かを育ててみたかった」という思いがあるのなら
自分がお母さんになったとしたら、どんなお母さんになっただろう?
何を大事に思いながら、子どもと接するお母さんになっただろう?
何をしてあげたかっただろう?
そんなことを考えてみるのもいいかもしれません。

その中に
あなたがしたかった愛し方があります。

できることから、やっていく。
自分の愛を与えていく。

やっていくうちに、与える範囲がだんだんと広がっていきます。
そして気づくと、「自分には何もない」と感じていたころのむなしさから抜け出して
自分の愛を注ぎながら、誰かとのつながりの中に生きている。
そう感じるときがくるかもしれません。

人は愛したい生き物、与えたい生き物。
それができないだけで、悩むんですよね。

ここまで読んで、あなたの心に響くものがあったとしたら。
それはきっと、あなたの中に愛したい気持ちがたくさんあるということ。
その愛を遠慮せず、誰かに何かに注いでいけますように。

自分の愛とエネルギーを注いでいくこと。
それが、あなたがほしい世界をつくります。
あなたがほしい生き方をつくります。

もしいま、子どもを持てなかった気持ちで心がいっぱいいっぱいになっているなら。
いつでもお手伝いさせてください。
そこから、きっと抜けられますから。
そして、抜けた先にはいまとは違った世界が広がっていたりしますから。

いつでも、お話聞かせてくださいね。

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この記事の執筆者
中村陽子/心理カウンセラー
中村陽子/心理カウンセラー
4500件以上の個人カウンセリングを行う。婚活がうまくいかない、片思い、異性とお付き合いしたことがない、出産タイムリミットへの焦りなど、女性の生き方のお悩み、人生やり直したい、何がやりたいのかわからないなど自己実現のお悩みを数多くお伺いしています。
私自身、30代後半に子どもがほしいと結婚し、39歳で離婚して、40代前半は諦め&人生迷子のどん底期を味わい、45歳から「50代、60代でも花開く人生」をつくりはじめて、今にいたります。 自分らしい生き方のお手伝いしています。
ツイッター@nakamurayoko70
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