自己肯定感

過去を手放して幸せになるにために~投影を理解しよう

中村陽子/心理カウンセラー

突然ですが、ある晴れた日の朝を思い浮かべてください。

朝、目覚めてカーテンを開けたとき、「うわ~、今日はいい天気。気持ちいい~」と思う日がありますよね。
別の日は、カーテンを開けて、「うわ、なんか憂鬱」と思うことがあります。

この差は、いったいなぜでしょう?
同じような天気なのに、ある日は気持ちよく感じて、ある日は憂鬱に感じるのは……なぜ?

実は、「自分の心の中が、映し出されている」からなんです。

例えば。
前日に職場で「この書類、本当に助かったよ」と言われてうれしい気分になり、今日はがんばっちゃった♪という気分で、眠りについたら……。
翌朝、とても気持ちのいい気分で目覚められます。
そして、カーテンを開けて「気持ちいい~」と感じるでしょう。

一方、前日に職場でクレーム電話をとってしまい、20分近くお客さんからの文句を聞くはめに。しかも、仕事が終わらず残業に。なんで私ばっかり……と重い気持ちのまま眠りについたら。
翌朝、窓の外を見ながら「なんかブルー」と感じるかもしれません。

この2つの違いは明確ですね。
前者はルンルン気分、後者はどんより気分……という自分の心の中が外側に映し出されるわけです。

この「自分の心の中が外側に映し出されている状態」を“投影”といいます

しかも……私たちが外側の世界を見ているとき、そのすべてに“投影”が起っているんです。
「すべてに」です。

心ってシンプルなんです。

世界が平和に見えるときは、心の中がおだやかで平和だから
世界がイラついて見えるときは、心の中に批判や怒りがあるから

……なんです。

今の出来事は、過去の体験を通して見えている!?

人は、過去に起った体験をベースにものごとを見ています。
言い換えれば、「過去の体験というメガネ」を通して、世界を見ているんですね。

たとえば
・私みたいなタイプは、男の人に好かれない
・本気で好きになっちゃうと、相手に重たいと思われるに違いない
・私なんて、好きになってもらえない

・職場の人たちに、よく思われていないに違いない
・目立っちゃうことをすると、人によく思われないに違いない
・私なんて、仲間に入れてもらえない
・こんなことしちゃうと、嫌われちゃう

・自分の身は、自分で守らなきゃいけない
・私のことなんて、誰も助けてくれない
etc…

今感じている感情や、起きている問題は、
過去のある時点でのものの見方・感じ方が引き起こしています

過去の体験というメガネをかけたままなので
過去=今
になってしまってるんですね

例えば……
昔、好きだった人が、私から去っていった(過去)
だから、目の前の人も去っていっちゃうかもしれない(今)

文字で読むと、「それは、ないでしょ」と客観的に思えますよね。
「昔、好きだった人が去っていったから、今の彼も去っていっちゃう」って、論理的におかしいのでは?って思えますよね。

でもね、心の中では、けっこうやってしまってるんです、これ。

過去の体験と、今、目の前のことは、別モノのはずなのに。
くっつけて、感じてしまっている。

「過去の体験というメガネ」をかけたまま、外の世界を見ている
これは日常的に起っているんです。

まずは、ここを心にメモしておいてくださいね。

じゃあ、過去の体験というメガネをなくすには、どうすればいいの?

実は「過去の体験」に、なんらかの思いや感情が張りついているんです。
悲しかった、さびしかった、くやしかった、怖かった、つらかった……そんな未完了の思いが残っているんですね。

未完了の思いを終わらせることで、過去の体験というメガネを手放して、ものの見方・感じ方を変えていくことができます。

まずはここまで。
「頭でわかったかも~」と思っていただければ、バッチリです

この記事の執筆者
中村陽子/心理カウンセラー
中村陽子/心理カウンセラー
4500件以上の個人カウンセリングを行う。婚活がうまくいかない、片思い、異性とお付き合いしたことがない、出産タイムリミットへの焦りなど、女性の生き方のお悩み、人生やり直したい、何がやりたいのかわからないなど自己実現のお悩みを数多くお伺いしています。 30代後半に子どもがほしいと結婚し、39歳で離婚して、40代前半は諦め&人生迷子のどん底期を味わい、45歳から「50代、60代でも花開く人生」をつくりはじめて、今にいたります。 自分らしい生き方のお手伝いしています。 ツイッター@nakamurayoko70
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