嫉妬には「自分のほしいもの」が隠れている

中村陽子/心理カウンセラー

自分と誰かを比べて、ちょっとした嫉妬を感じることってありますよね?

で、その瞬間、嫉妬の感情を打ち消して
「っていうか、ああいうタイプの女性、好きじゃないし」と思う。

そうやって
「実はちょっとうらやましい人」と自分との間に<線>を引いていることって、ありますよね。

例えば……。
きれいでかわいらしい女性を目にしたとき
反射的に「ああいうタイプの人と自分は、ぜんぜん違うんだよね」と思ったり。

いきいきしていて、仕事もプライベートも充実している人のフェイスブックを見たとき
反射的に「あの人と自分とは、ぜんぜん違うんだよね」と思ったり。
そんなこと、ありませんか?

もしくは。
週末に外出すると、カップルや家族連ればかりが目についたり、
SNSで誰かのリア充そうな様子ばかりが目についたりしたときに、
「私とあの人たちとは、住んでいる世界が違う」ように感じる。

そして
「そういうの、私には関係ないし。興味ないし……」
と瞬間的に思う。

そうやって
「ちょっとうらやましく見えるもの」と自分との間に
スパッと線を引いてしまう。

意外とやっているものです。
日常的に……。

でも実は……
「ちょっとうらやましく見える(けど、いらないっ)」と感じるものは、
本当は「ほしいもの」「なりたい姿」「興味のあること」「やりたいこと」
だったりしませんか?

だけど。
なかなかスッと、そう思えなかったりするんですよね。

「だって、どうせ私には手に入らないし…」と、心のどこかで思っているから
「いらないっ」
「私それ、興味ない」
と思っちゃったりするのかもしれませんね。

でもね。
自分が線を引いているから「どうせ手に入らない状態」
なのかもしれないんですね。

「私それ、興味ないし」と自分で切り離しているから
手に入らない状態なのかもしれないんですよね。

感情は、何かを教えてくれているサインです。
嫉妬やちょっとうらやましい気持ちも、何かを教えてくれています。
それは…

「本当は、私もそれほしい」
「本当は、私もそうなってみたい」
「本当は、そういうのに憧れがある」
「本当は、そっちの方向に行きたい」

ということ。

だとしたら
いったん、思ってみてほしいんですね。
「私もそれが、ほしいんだな」って。

自分の想いを、ちゃんと持つ。
ここ、大事なポイントなんですね。

そして
目の前の「本当は、ちょっとうらやましいもの」について

「それって、素敵かも」
「なんかちょっと憧れちゃう」
「私も、そうなりたいかも」

と思うことができると
それらを自分の人生に取り込んでいけるようになります。

「あのカップル、いい感じだな~」
「あんな暮らし素敵だな」
「この女性、素敵かも」
「ああいうふうになりたいな」
「こういうの好きかもしれないな」
「私もなりたいな」

そして
「自分もそうなっていい」
と思えたら
それらを自分の生き方に取り込んでいけるんですね。

「本当は、私もほしいっ」
「本当は、私もなりたいっ」
そう思えた瞬間から、何かが変わり始めます。

それまで「自分には手に入らない」と切り離していたものが

「私も手に入れたいかも」
 ↓
「どうすれば手に入れられるかな」
 ↓
「私にも、手に入れられるかもしれないな」
 ↓
「あれ、私も手に入れてた」

へ変化したりするんです。

とはいえ。
もちろん、嫉妬やうらやましい感情、出ます。
いっぱい。出ます。

それらの感情が出てくるのは、過去のどこかで
「だけど、自分には手に入らない」と思ったことがあったから、かもしれません。

カウンセリングで
「どうせ自分には手に入らない」をひも解いていくと
「そっか。あのとき、こんな理由で手に入らないと思ったんだ」
という気持ちに出会います。

「だけど、もうそう思わなくてもいいのかもしれない」
と納得できると、先に進めるようになったりします。

そうやって
過去の未完了の思いを見つけて、癒していくことで
切り離していたものを自分に取り戻すことができるんですね。


「あの人には手に入るかもしれないけど
 自分には手に入らない」
と思っていたものを
自分の人生に招き入れることができるようになるんです。


ほんとうは、ほしいのかもしれない。
ほんとうは、自分もそうしたいのかもしれない。

その気持ちを、どうぞ大事にしてください。


ずっと表に出てこなかった想いが
もしかしたら、たくさんあるのかもしれません。
もしかしたら、諦めもあるのかもしれません。

だとしたら
それらの気持ちをきちんと、終わりにしてあげるのも大事なんです。

なかなか表に出てこない想い
自分でもよくわからないほんとの気持ち。

それらは
人に話すことで、出てこれたりもするんですね。

あなたの中にある「ほんとは大事な想い」を見つけていきませんか。
いつでもお手伝いさせてくださいね。

この記事の執筆者
中村陽子/心理カウンセラー
中村陽子/心理カウンセラー
4500件以上の個人カウンセリングを行う。婚活がうまくいかない、片思い、異性とお付き合いしたことがない、出産タイムリミットへの焦りなど、女性の生き方のお悩み、人生やり直したい、何がやりたいのかわからないなど自己実現のお悩みを数多くお伺いしています。
私自身、30代後半に子どもがほしいと結婚し、39歳で離婚して、40代前半は諦め&人生迷子のどん底期を味わい、45歳から「50代、60代でも花開く人生」をつくりはじめて、今にいたります。 自分らしい生き方のお手伝いしています。
ツイッター@nakamurayoko70
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