恋愛心理学

親が弱い人だった、きょうだいがひとり立ちできなかった。誰かを背負ってしまう生き方

中村陽子/心理カウンセラー

自分のことは自分でしなくてはいけない。
一人で生きていけるようにならなくてはいけない。
気が付くと、ずっとそう思って生きていた。それが当たり前だと思ってきた。

なんでも自分できるようにならなくてはいけない。
心のどこかに、誰かを抱え込めるようにならなくてはいけないという感覚がある。
自分が頑張って、稼げるようになって、誰かを抱え込めるくらいにならなきゃいけないという感覚がある。
抱え込めるようにならなきゃと思って頑張ったけど、そうなれなかった。そうなれていない自分を責めている感覚も、ある。

こんな感覚に馴染みのあるあなたは、もしかしたらこれまでずっと頑張り続けてきた人かもしれません。
自分でもよくわからないけれど、何かに突き動かされるかのように走り続けてきた。
まだまだ、ぜんぜんだめだ。もっとすごくならなくては。
そう思ってやってきたけど。やってもやっても、手が届かなくて。燃え尽きてしまった。
そんなところは、ありませんか?

誰かを背負う生き方。
それをずっとし続けてきたのかもしれません。

親を背負う生き方をしていることもあれば、きょうだいを背負う生き方をしていることもあります。
自分が子どもの頃、親がとても弱い人だった、頼りない人だった、依存的な人だった、情緒不安定だった。そんな親の面倒を自分がみなくてはと心のどこかで思い、心理的に、親を背負う生き方をしていることがあります。

また、きょうだいが病気だったり、なんらかの障害があったりして、ひとりでやっていくのは難しいんじゃないかな、誰かがずっと面倒をみなきゃいけないんだなと思いながら育ってきたとしたら、心理的に、きょうだいを背負い続けていることがあります。

なにかあったときに面倒をみることができるようにと、稼ぐ力に磨きをかけなくてはと思う。
だけど、自分が今やっていることは、別に好きなことではない。そこそこのお金にはなるかもしれないけれど、それ以外は何もない。
もしくは、もっと稼げるようにならなきゃという気持ちはあるけれど、それが手に入らなくて、こんな自分じゃだめだだめだと自分に向かっていつも思う。

いま、自分は家を出て一人で暮らしていたとしても、
「なんとかしなくては」「助けてあげなくては」と思う異性がいたら、放っておけなくなることはありませんか?
もしくは、
「自分がなんとかしなくては」と相手を背負ってしまった結果、いま苦しかったり、背負ったものの自分が潰れてしまって関係性を終わらせたりということは、ありませんか?

誰かを背負わなきゃ、助けなきゃと無意識的に思っている生き方をしているとき、自分に対して「足りない足りない」「まだまだ足りない」と鞭を打つようなことをしていたりします。
ほんとはもっと力をつけて、ちゃんと背負えるようにならなきゃいけないのに、「できていない、できていない」と感じるからです。

背負ったものの、背負切れなかった誰か(元カレ、元カノ、元夫、元妻)がいたら、「背負いきれずに、離れてしまった自分」を「ひどいやつだ」と無意識的に責めていることもあるかもしれません。

だけど。ここにはひとつ大きな誤解があるんです。
どんな誤解があるかというと。
相手を「背負わなくてはいけない人」「助けなくてはいけない人」として見ている、という誤解なんです。

無意識的に、自分を責めている。
自分は恵まれた立場にいるのに、助けられていない、背負えていないと自分を責めている。
きょうだいや親を助けられないなら、自分も幸せになってはいけない。
無意識のうちに、そんな気持ちを持っていることってあるんです。

このパターンに心当たりがあるのなら、あなたはきっととてもやさしい人です。
パッと見た感じ、やわらかさややさしさを表に出していないし、人との間に距離を取って一匹狼風でいるから「クールな感じ」「怖い感じ」の印象を外側には与えているかもしれません。
だけど、表に大々的には見せないけれど、とてもとてもやさしい気持ちを心の内側に持っています。

誰かを背負った生き方をしてきた人は、しっかりしていて、努力家で。優秀だったり、仕事を任せられると思われていたりします。実際、何かを任されたらなんとかできるようにしようとするし、ときには周りの分まで背負い込んでやり遂げようともします。

だけど、それをやり続けたら、どこかで燃え尽きてしまうことがあるんです。
やってもやっても達成できていないという感覚が消えなくて、それでも走り続けてきて、もうこれ以上は走れないという気持ちになるのです。

走れなくなったとき、ふと自分のことを見てみると。
自分の手元には何もない。
周りの同僚や同級生たちは、パートナーや家族や仕事での地位や楽しそうな日常や、いろいろなものを持っているのに、自分の手元にはなにもない。
そんなふうに感じているかもしれません。

もし、そんな感覚があるのだとしたら。
あなたは、誰かのために何かをするということはたくさんしてきたけれど
自分は受け取ることをしてこなかったのかもしれません。

自分のせいで家族がうまくいかなくなった、自分が悪いことをしてしまったから家族がこうなってしまった。

家族が大変な状態になったこと。
家族が病気になってしまったこと。
家族が幸せではなかったこと。
それを「自分のせいでこうなってしまった」と、思い込んでしまった。

あのとき自分が、あんなこと言っちゃったから。
だから、あんなふうになっちゃったんだ。

自分が迷惑かけちゃったから。ひどいことしちゃったから。
だから、あんなふうになっちゃったんだ。

自分が心配させちゃったから。
だから、あんなふうになっちゃったんだ。

家族想いのやさしい気持ちがある分だけ、「自分のせいでこうなった」と思い込んでしまうところが、人の心にはあるようなのです。

「自分のせいでこうなった」があると、それを埋め合わせようとします。
「自分のせい」の分だけ、誰かのために犠牲をして、埋め合わせようとするんです。
それは、誰かのために何かをするけれど、自分のせいの埋め合わせのためにしているから、受け取ることができないんです。自分のことを横に置いて、砂漠に水をあげるかのように、埋め合わせ行為をし続けるんです。
自分のことは横に置いているから、自分のもとには何も残らない、残そうとしない。
ただただ、消耗するばかりで、やってもやっても終わりがない。

もし、こんな感覚があるのだとしたら…。
「自分のせいでこうなった」と無意識のうちに思い込んでしまったこと。
その誤解を、解いていくといいんです。

誰かの分まで背負い込んで、全部自分が面倒をみなくてはと思い込んでしまうものだけど。
それ、しなくていいんです。

どうして自分だけ、何も手に入らないんだろう。
周りのみんなは、いろんなものを手に入れられているのにと感じているなら。

あなたも、手に入れていいんです。

頑張りすぎて自分の心がガス欠になっていたら
頑張れなくて当たり前なんです。
自分の心がカラカラに乾いてしまっていたら、
人にやさしくしたい気持ちがあっても、出来なくて当たり前なんです。

本当は自分だって生きたい生き方があるのに
誰かのために、自分を犠牲にしているのだとしたら、
自分がしたい生き方をしている人を見て、嫉妬してしまうことだってあるでしょう。

だけどその嫉妬が教えてくれることは
本当は自分もそんな生き方をほしいんだ、ということです。

いろんな事情があって、
自分だけが、生きたいように生きるわけにはいかない。
自分だけが、幸せになるわけにはいかない。
という生き方をしてきたのなら。

そこから、解き放たれていいんです。

自分の心が満たされるほうを、選んでいい。
自分を幸せにしてあげていい。

助けたい、背負いたい気持ちの強い人は、
相手を弱い人として、見てしまいます。
そして、自分が全部背負おうとするのです。
だけど、誰かを背負う生き方は、誰も幸せにしないかもしれません。

それよりも
まずは自分が幸せになること。
それが、大切な家族に幸せを運んでくることになるんです。

家族の誰かが、大変な中にいると
家族みんなが、同じく大変な場所に居なくてはと無意識的にしてしまうものだけど。

自分がまずは幸せになって、新たな空気、新たな流れを家族に持ち込むことが
結果として、家族全体に幸せの流れを呼び込むことになるのです。

家族になかったもの、幸せ、軽やかさ、簡単さ……
それを、自分が幸せになることで呼び込むことができるのです。

あなたが、してみたかったことはなんでしょう。
あなたの心は、ほんとうは何を望んでいるのでしょう。
あなたのことを幸せにしてあげてみませんか。

そのお手伝い、いくらでもしますから。
もし誰かの手が必要なら、いつでも声をかけていただけたら、ほんとうにうれしいです。

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この記事の執筆者
中村陽子/心理カウンセラー
中村陽子/心理カウンセラー
4500件以上の個人カウンセリングを行う。婚活がうまくいかない、片思い、異性とお付き合いしたことがない、出産タイムリミットへの焦りなど、女性の生き方のお悩み、人生やり直したい、何がやりたいのかわからないなど自己実現のお悩みを数多くお伺いしています。
私自身、30代後半に子どもがほしいと結婚し、39歳で離婚して、40代前半は諦め&人生迷子のどん底期を味わい、45歳から「50代、60代でも花開く人生」をつくりはじめて、今にいたります。 自分らしい生き方のお手伝いしています。
ツイッター@nakamurayoko70
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