ずっとほしかったのに、手に入らなかったものの中に才能がある

中村陽子/心理カウンセラー

ずっとほしかったのに、手に入らなかったものの中にこそ、才能がある。
そう聞いたとき、どんなふうに感じるでしょうか。

自分にはなかったものの中に才能があると言われても、ぜんぜんピンと来ない。
というのが、きっとふつうの反応ですよね。

でも。
「ずっとほしかったのに、手に入らなかったもの」の中に、
自分にとって、とても大切なものが眠っていたりするんです。

「ずっとほしかったのに、手に入らなかったもの」には、感情的には「痛み」「嫌な感じ」がくっついています。
だから「見たくない」まま、心の奥にしまい込まれています。

だけど、感情的な痛みや嫌な感じを溶かしていった先には
ほんとうにほしかったものが眠っているんです。

そして、ほんとうにほしかったものは
自分が生み出せるもの、なんです。

手に入らないことで痛みを感じてしまうくらい、ほしかったもの。
それほどまでにほしかったということは、そこに「想い」があるんです。
その想いこそが、才能なんです。

悩みや問題の下に才能がある

悩みや問題の下に才能やギフトがあると、聞いたことあるでしょうか。
問題に向き合い、自分の痛みと向き合った分だけ、
自分の中の才能・ギフトが見えてきます。

ギフトとは何か……
才能、魅力や、問題があったことで磨かれたもののことです。

ギフトを使っていけると……
・自分らしくいきいきできる
・そうだこれがほしかったんだ、そうだこれがしたかったんだと感じられる
・周りに喜びを与えたり、幸せにしたりいい影響を与えることができる
ということなんですね。

悩んで格闘したから、得たものもある

問題の下に、なぜギフトがあるのかというと
ある問題が自分に起こったとき、すごく悩んで、いろんなことを考えて、いろんなことを想像したり、試したとしますよね。
そのすごく悩んで、いろんなことを考えて、いろんなことを想像して、いろんなことを試したことで才能が磨かれます。

悩みや問題があったからこそ体験したことが
問題を超えたときには自分にとっての財産、資産になっていたりするんです。

なかったけれど、ほしかったからこそ。想いになる


また、自分にはなかったもの。
ほしかったけれど、なかったもの。
ほしいけれど、自分にはないと思った分だけ、想いが生まれます。

ほしくてほしくてたまらなかったものならば、そこに価値を見ることができます。
想いも生まれます。

ほしいと思った分だけ、そこに価値を見続けていたし、それがあったらどんなにいいだろうという想いもある。
その想いそのものが、なにかを生み出すための大事なもの、タネなんです。

例えば。
子どもの頃に、両親の仲のいい姿がうちにはなかった。
なんでうちの両親は仲が悪いんだろうと幼心を痛めていた。
どうしてうちにはないんだろうと思った分だけ、いろんな空想をした。
よその家の親を見て、あんなふうだったらよかったのにとも思ったし、
そう思った分だけ、よその家をうらやんだりもした。

だけど、それだけほしいほしいと思ったからこそ
「仲のいい夫婦」に価値を見出すことができます。
ほしくてほしくて仕方なかった分だけ、
そこに価値を見ることができるんです。

そして、夫婦の仲がいいことに価値を見ていること自体が、
その人のオリジナルなんです。
「価値を見ていること」自体に、その人のオリジナルがあるんです。

諦めたくても超えてきたのは、ほしい想いが強いから

あるクライアントさんのお話です。
(ご本人にご了承をいただき、掲載しています)

Aさんは40代の女性。
夫とうまくいっていない。離婚という言葉もよく出るというご相談でした。

Aさんと夫は、別居していました。
夫は実家で、病気のお義母さんと暮らしている。
Aさんはその近くで、一人暮らし。

子どももほしいけど、夫とケンカになることも多く、この人とほんとにずっと一緒にやっていくんだろうか、離婚したほうがいいんじゃないかという気持ちにもなるということでした。

いろいろお話を聞いていくと、Aさんの実家は、大家族だったといいます。
お母さん(嫁)とお祖母さん(姑)の仲が悪かったそうなんです。
さらに、伯母(小姑)もいて、いつももめていました。

嫁と姑の確執がとにかく激しかったようですが
どんな日常だったのか、記憶にないそうです。
記憶にないほど、子どもだったAさんは、心を痛めていたのでしょう。

お母さんと、お祖母さん+伯母との間で、お父さんはいつも板挟みになっていました。

嫁姑の間でトラブルが起こると、
お父さんはお母さんに、

お祖母さんが正しい、お前が悪い。
伯母(小姑)が正しい、お前が悪い

と言っていたそうです。

嫁姑の確執のあまり
「子どもたちを連れて、池に飛び込むことも考えた」
お母さんから、そう聞かされたこともありました。

そんなAさんは、お母さんの味方でした。
お母さんを私が守らなきゃといつも思っていたそうです。

小学生のころは、新聞紙を丸めた棒を片手に、お父さんに突撃していったこともあったそうです。
「お母さんを泣かせるな」と。

そんなAさんが、大人になって結婚した相手は
病気の義母のいる夫。

夫が義母のめんどうをみるために、実家に住んでいる。
夫の妹たちからは、しょっちゅう電話がかかってくる。
夫の家族は、とてもつながりが強い家族。

一方自分は、一人で別のところに暮らしている。

Aさんは、夫を、姑や小姑にとられたように感じていました。
どうしてこんな人と結婚しちゃったんだろうと思うことも、たびたびあったといいます。

Aさんに聞きました。
「子どものころにほしいと思っていたものって、何でしょう?」と。

Aさんが大嫌いだったもの。
それは、NHKの朝ドラに出てくるような家族でした。

家族の間で、いろんな問題が起こりながらも
最終的には和解して、みんなが固い絆で結ばれている、そんな家族。

「こんな家族あるわけない、嘘っぱちだといつも思っていた」といいます。

けれどAさんにとっては
絆のある大家族こそ、子どものころにほしかったけれど手に入らなかったものだったのです。

大家族が、本当にいやでいやで仕方ないなら
結婚相手に、家を継ぐ長男を選ばないこともできたはずでした。

けれど、彼女が選んだ相手は、旦那さんだったのです。

旦那さんの家族と、旦那さんとAさんと子どもと。
みんなで仲のいい大家族をつくる。

それが、Aさんにとって、手に入れられなかったものを手に入れるということ。

Aさんのお母さんは、手に入れることができませんでした。
だけど、Aさんには手に入れることができるんです。

なぜなら、「こうなってほしい」という気持ちを誰よりも強く持っていたのがAさんだから。
「こうなってほしい」という気持ちがあるからこそ、それを生み出すことができるのです。

諦めたくなることもある。
怒りや痛みや嫌な気持ちがあるから、「もう向き合いたくない」と思うこともある。
夫との関係を「もう無理かもしれない」と思うこともある。

何度も何度も諦めたくなって、投げ出したくなって
それでも投げ出さずに自分と向き合いながら、一歩一歩進んでいるのは
それでも別れないのは、やっぱり旦那さんが好きだから。
この旦那さんと一緒に、仲のいい家族をつくりたいから。

「絆のある家族。仲のいい家族。いろいろありながらもそれを乗り越え固いきずなで結ばれた家族」がほしいという気持ちがあるから。

「こうなってほしい」「こうなるといいのに」という強い想いがあるからなんです。

これがほしかったという想いこそ宝物

ほしかった、こうなってほしかった。
そんな想いが強ければ強いほど、
手に入れられなかった子ども時代には、心に痛みを感じたはずです。

けれど、気づいていただきたいことがあります。

痛みを持つほど、ほしかったのだということ。
ほしかった想いそのものが、宝物なのだということ。
ほしかった想いを持つ人が、それを生み出せる人なのだということ。

想いは、宝物です。
自分が生み出したいものを形にしていけるのは、
根っこに「想い」があるから。

うまくいかないこと、問題、悩みの下に
「想い」があります。

うまくいっていないときは、そんなものが心の奥に眠っているなんて、とうてい思えないものです。

けれど、うまくいかないこと、問題、悩みをひもといていくと見えてきます。
自分だからこそ、大事にずっと抱いてきた「想い」が見えてきます。

ある人は、家族や家族的なつながりに価値を見ているかもしれません。
ある人は、安心感や安心感のある居場所に価値を見ているかもしれません。
ある人は、誰かと想いを共有することに価値を見ているかもしれません。
ある人は、気持ちや想いをわかってもらえることに価値を見ているかもしません。

何に価値を見るかは、人それぞれなんです。
その人それぞれなところがオリジナルなんですね。

価値を見ているからこそ
自分で生み出すことができるんです。

何かを生み出すときに大切なものって「想い」だから。
想いがあるから、何かを生み出すことができるんです。

自分が誰かと共に生きるときには、仲のいい夫婦になりたい。
誰かと共に、安心感のある居場所をつくりたい。
そう想うから、それを生み出すことができるんです。

想いがあれば、生み出すことができるんです。

自分にはなかったものに価値を見る
だから、それを世界に与えられる

ルイーズ・ヘイという女性がいます。
「アファメーション」というものを生み出した人なんです。
アファメーションとは自分の考え方(ものの見方やとらえ方)を変えることで、人生を変えられる手法のひとつ。

「ユー キャン ヒール ユア ライフ You can heal your life」という大ベストセラーになった本の著者で、91歳まで生きた女性です。

ルイーズ・ヘイは、かなり過酷な幼少期を送り、15歳で家出をし、結婚。
40代前半で夫から「他の女性と結婚したいから別れてほしい」と言われて離婚。
そこから人生を大きく切り開いていった人なんですね。

教会に通うようになり、人生を変えたい一心で教会での活動を通じて心と身体について勉強。
そして、学んだことを人に教え始めます。
60歳で出版社ヘイハウスを創業。
ヘイハウスは、世界最大級のスピリチュアル関連の出版社になりました。

ルイーズ・ヘイが世の中に送り出したものはたくさんあるのですが
「自分を愛すること」の価値を伝えた人だと思うんです。

それは、ずっと長い間
自分を愛せなかった、自分を愛せずにきた彼女の体験が
元になってるんじゃないかなと思うんです。

「生き方を変えることはできるんですよ。
いつからだって、できるんですよ。
思い立ったそのときから、いつからだってできるんですよ。
40歳からでも、50歳からでも、80歳からでも
変えたいとか、これを大事に生きていきたいとか思い立ったそのときから
いつからだって、自分の望む生き方の一歩を踏み出すことができるんですよ。
それに、人生に無駄なものは一つもないんですよ」

これを身をもって体現しているルイーズ・ヘイの生き方に
私はすごく勇気をもらい、いまに至っています。

自分がイメージすることができて、
自分の想いを注ぐことができたものは
現実に生み出していくことができます。

もちろん、想ってるだけでは生み出せませんよ。

想いがある、行動する。
想いがあるから、うまくいかなくても諦めずにやり続ける。
そうやって、ほしかったものを形にしていけるのです。

そして、ほしかったけれど手に入らなかったものは
誰かに与えることができます。

誰かとは
自分の家族かもしれない
自分の仲間かもしれない
もっと広く世の中かもしれない

いずれにしても
この世界に、生み出していくこと、与えていくことができるんです。

そして、自分の想いがあるものを
この世界に与えているとき
心は充足感で満たされるようになります。
自分がこの世界で生きている意味も感じるでしょう。

あなたが、この世界に生み出したいもの、与えたいものは何でしょう。
何を大切に、していきたいですか
何に時間と想いを投じていきたいですか。

どうすればできるのかは横に置いて、
自由に思い描いていいんです。

自分にとって大切なものってなんだろう。
自分がこの世界に与えたいものってなんだろう。

もし、この言葉を聞いて、心がザワザワとするなら。
あなたの中に、この世界に与えたいものがあるのかもしれません。

一緒に見つけていきませんか。
いつでも、お話聞かせてくださいね。

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この記事の執筆者
中村陽子/心理カウンセラー
中村陽子/心理カウンセラー
カウンセリングサービス所属。3500件以上の個人カウンセリングを行う。
婚活がうまくいかない、片思い、異性とお付き合いしたことがない、出産タイムリミットへの焦りなど、女性の生き方のお悩み、人生やり直したい、何がやりたいのかわからないなど自己実現のお悩みを数多くお伺いしています。
元女性誌編集者として1万人超の働く女性のお悩みを調査。自分らしい生き方のお手伝いしています。
「このままでいいのかなと、もやもやする…」ときは電話カウンセリング(45分間)もお試しくださいね。ツイッター@nakamurayoko70
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