「好きなことがわからない」と悩むのは、もっといきいき生きたいからかもしれない

中村陽子/心理カウンセラー

「好きなことがわからない」の中にあるもの

自分らしく生きましょう、好きなことをしましょうと言われるけれど……。
好きなことがわからない。
こんなお話を、とてもよく聞きます。

ずっと自分の「これが好き」とか「~したい」という気持ちを封印してきたり、誰かの期待に応えようって頑張ってきたりということに、心当たりがあったりしませんか?

もしくは「本当はこうしたい」という自分を、いつの間にか、何かのきっかけで抑えるようになったりしたことがあったりしませんか?

これが好き~、これがしたい~って無邪気に言えるような子どもをしてこれなかったり、子どものころから自分がしっかりしなくちゃいけなかったり、大変そうな親を見ながら迷惑をかけないようにしなくちゃと思ってきたり。

また、親の期待に応えなきゃという気持ちが強くて、自分のしたいことを横に置いて期待に応えられるようにと頑張ってきていたり。

いろんな理由から「好きなことがわからない」って、なっているのかなって思うんです。

で、「好きなことがわからないこと」に「好きなことがわからない自分ってだめだ~」とか思う必要は、ぜんぜんないんです。

好きなことがわからないの中の、ほんとの気持ちって?

それよりも注目すべきは
好きなことがわからないって悩んでいるということは。
ほんとはもっと楽しく生きたい。
ほんとはもっといきいき生きたい。
ほんとはもっと心満たされる生き方がしたい。
ということなのかもしれないんですね。

頑張り屋さんのタイプの人ほど、つい思っちゃいますよね。
好きなことがわからない自分がダメなんじゃないかって。

そして、まるでお勉強するみたいな感覚で好きなこと探しをし始めたりもするんだけど。

もっと気楽に、「そっか~、自分はほんとはもっと心満たされる生き方したいんだ~」とか「ほんとはもっとわくわくしたいんだ~」と思ってみるといいかもしれないんですね。

そっか~、ほんとはもっと面白がりたいんだ、自分の人生を。
そっか~、ほんとはもっといきいき生きたいんだ、自分の人生を。
そっか~、ほんとはもっと情熱的に生きたいんだ、自分の人生を。

そんなふうに思ってみると、いいかもしれません。

だとしたら。
好きなことがわからない、というのは自分の生き方を変えたい~ってサインなのかもしれないんですね。

ということは。
まず第一歩は、「もっと人生楽しみたい」「もっといきいきワクワク生きていきたい」って思ってみるといいんですね。

もっと人生楽しみたーい。
もっといきいきワクワク生きてみたーい。
もっと面白いこと、すてきなことを味わいたーい。

まずは、そんなふうに生きていいって許可を出していくといいんですね。

もっと楽しみたいなー。
もっとわくわくいきいきする人生って、どんな生き方なんだろう。
もっと面白いことを味わう人生って、どんななんだろう。

そんな生き方に興味を持ってみる。
どんなだろう、どんなだろうって興味を持ってみるといいんですね。

好きなことを取り戻していく

ほんとはもっといきいき生きたい。
ほんとはもっと面白がって生きたい。
ほんとはもっと心満たされる生き方したい。

そう思ったとき、ひとつの方法として「もともとの自分」を見つけていくといいんです。

というのも、実は知らず知らずのうちに「もともとのいきいき、わくわくをいっぱい持っていた自分」を閉じ込めたり、切り離したりしていることがあるからです。

いきいき感
わくわく感
いろんなものに興味を持つこと
これ好き!って思うこと
楽しむこと
面白がること

をふつうにやってた自分を、いつの間にか「これやっちゃだめなんだ」と思って、閉じ込めたり、切り離したりしてしまうことがあるからです。

子どものころに我慢しなさい、しんぼうしなさいと言われたことがきっかけだったり、そんなことしたらダメでしょと言われたことがきっかけだったり。
こんなことしたら、迷惑かけちゃうなと思ったことがきっかけだったり。
こんな自分のままでいたら、みんなから嫌われちゃうんだと思ったことがきっかけだったり……します。

だけど、閉じ込めてしまった、封印してしまった自分の中に
大事なものが眠ってるんですね。

それを取り戻していくといいんですね。

「もともとの自分」を思い出していく

自分ではすっかり忘れてるけど。

もともとの自分って、どんな自分だっけ?
どんなことを楽しい、うれしい、面白いと思ってたんだっけ?
何をしてるとき、いきいきしてたんだっけ?
どんなことを「自分もあれやってみたい~」って思ってたっけ?
どんな遊びが好きだっけ? 何してるときが好きだっけ?
もともとの自分って、どんな子だっけ?

それらを見つけて、思い出していくといいんです。

あれこれ思い出していくのって、気づきがあって面白かったりします。
「そういえば、そうだった」という発見が、おもしろいんです。

いろいろ掘り起こしているときに、
「あ、そうだ。そういえばあれが好きだったんだ」とか
「そういえば自分って、けっこう活発な子だったんだ」とか
「ヒーロー役やるのが、ほんとは好きだったんだよな」とか
思い出していく作業そのものが
わくわくする作業だったりするんですね。

掘り起こしながら
「あ~、そういえば。そうだ昔の自分って、こんな子だったんじゃん」
「こうなる前の自分には、こんなところがあったんだよな」
が見つかると、そうだそうだって腑に落ちたりもするんですよね。

そうそう。そういえば。
そういうところ、あったんだよねって。

すると、ハタと思うんです。
あれ? いまの自分って。
なんか無理してるのかもしれないな。
ほんとはもっとこんなふうにできたら、もっと自分らしくいきいきいられるのかもしれないなって。

もともとの自分を思い出して、取り戻していけばいくほど
楽しむ心、おもしろがる心、わくわくする心も自分の中に戻ってくるんですね。

人の話がヒントになって、自分を思い出すことも

このもともとの自分を掘り起こす作業。
いろいろな人の話を聞きながらやると、人の話がヒントや刺激になって
一人でやるよりも、気づけることが多かったりします。

自分の好きなこと、自分の魅力、価値、才能、わくわくを思い出すなどの作業は、ほかの人のエピソードがヒントになって、気づきにつながることってほんと多いんです。
「そういえば、自分もこういうの好きだった」とか
「そういえば、自分にもそういう部分あった」とか。

お手本がないと、掘り起こしってなかなかできなかったりするからです。
自分一人で「好きなこと書いてみてください」ということをやっても、けっこう限界ってすぐ来ちゃったりするんですよね。
7個書いたけど、それ以上書けない……って、詰まっちゃったり。

そんなときは、人のエピソードを参考にしてもgood!

「そういえば、もともとの自分にはこんなところがあった」などの他の人のエピソードを聞きながら、
連想ゲームのように「あ、そうだ。そういえば自分にもこんなところがあった」という気づきが降りてきたりすること、すごく多いんです。
これって、頭で考えているときとは違う気づきだったりすることも、けっこうあるんですね。

もっといきいきしたい、情熱的な自分に出会おう

自分の好きなことがわからない、充実感が感じられない。
こんなふうに長い間、悩んできたとするならば。

それは「充実した生き方が好きな情熱的な自分」が、自分の中にいるってことなんですよね。

楽しんだり、面白がったり。
心地よさを味わったり。
いきいきしたり。
無邪気に楽しんだり、笑いあったり。
目立ったり。
気持ちいい~をいっぱい感じたり。
わくわくしたり。
キラキラしたり。
心をいっぱい動かしながら、いろんなものを味わったり。
これいい~~~ってみんなに教えたり。
ヒーローになったり。
男らしく地球を守ったり。

これをしてるときが好き。
これをしている自分が好き。
これをしてるのが楽しい、面白い、わくわくする。

これらを本当は取り戻したいって、ことなんですよね。

だとしたら、
ほんとうはもっと違う生き方がしたい気がする
その心の声に従って、自分を見つめ直し、取り戻していく
いまがそのための、いい機会かもしれません。

きっといろいろ見つかりますよ。
ちょっとずつ、ちょっとずつかもしれないけれど。
きっと見つかりますよ。
自分の「好き」や「もともとの自分らしさ」を見つけていきませんか?

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この記事の執筆者
中村陽子/心理カウンセラー
中村陽子/心理カウンセラー
4500件以上の個人カウンセリングを行う。婚活がうまくいかない、片思い、異性とお付き合いしたことがない、出産タイムリミットへの焦りなど、女性の生き方のお悩み、人生やり直したい、何がやりたいのかわからないなど自己実現のお悩みを数多くお伺いしています。
私自身、30代後半に子どもがほしいと結婚し、39歳で離婚して、40代前半は諦め&人生迷子のどん底期を味わい、45歳から「50代、60代でも花開く人生」をつくりはじめて、今にいたります。 自分らしい生き方のお手伝いしています。
ツイッター@nakamurayoko70
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