自己肯定感

不安が強まったときこそ大切な、ものごとの見方

中村陽子/心理カウンセラー

不安なとき、不安なことばかりが頭の中にいっぱいで
どうすればいいかわからなくなるということ、ありますよね。
特に先行きが不透明な時期には、社会全体も暗いニュースばかりがあふれます。
そして余計に不安をあおられてしまうということが起こります。

そこで不安が高まったときの心の整え方についてご紹介します。

心の基本的な2つのモードとは

心には、ものすごくシンプルにいうと
2つのモードがあります。

1つは、愛モード
もう1つが、怖れモード

不安はどっち?というと
そうです!
怖れモードです。

怖れモード:不安、心配、いら立ち、怒り、ゆううつ、敵意、破壊、深い悲しみ、絶望、罪悪感…などなど

愛モード:楽しさ、喜び、希望、信頼、情熱、意欲、理解、平和、感謝…などなど

不安なときこそ、愛モードにスイッチを入れること
実は大切なんです。

愛モードにスイッチを入れることで、不安(怖れモード)から抜け出せるからなんですね。

なにか行動しようとするときに
「愛を動機」にするのと
「怖れを動機」にするのとでは
違ってきます。

〇〇が心配、これからどうなっちゃうんだろうと不安、もういやと投げ出したくなる
これらは動機が「怖れ」になっています。

彼にどう思われてるか心配だから
猫かぶらなきゃ。
これも「怖れ」といえそうですよね。

彼にどう思われてるか心配だから
うまくいかなくなる前に、終わらせてしまえ。
これも「怖れ」といえそうですよね。

彼にどう思われているか心配だから
LINEを送ったらすぐ返事がないと不安になる。
これも「怖れ」といえそうですよね。

「心配だから」「不安だから」が動機になっている行動は
「心配」や「不安」から抜け出せないんです。

ひとりで考えていると、怖れが膨らんでしまうことも

怖れモード、ふつうに入っちゃうものです。
すぐ、入っちゃいますよ。
「あ、入ってた」って。

不安が刺激されやすくなっている今、いっそう怖れモードに入りやすいかもしれません。

でも、覚えておいていただきたいんですね。

怖れモードから抜け出して
愛を動機に行動したほうが、ものごとはうまくいく。

怖れをベースに、自分を守る行動をとったとします。
でも、怖れがベースになっていると怖れそのものがなくならないんですね。

心配や不安が動機になっていると
行動をしたとしても、その結果返ってくるものは「心配や不安を感じさせるもの」だったりします。

心配や不安の入った風船を、思い浮かべてみてください。
心配や不安を動機にした行動をしたら、さらに心配や不安を感じさせるものが返ってきた。
そうやって、心配や不安の風船はどんどん膨らんでいき……
ある一定のところまで大きくなったら、爆発。
そんなことも、あるんです。

心配や不安の風船が爆発しなかったとしても、
行動の結果返ってくるものが、心配や不安だとしたら
ほんとうにほしいものが、手に入らないということに……。

怖れモードに、ふつうに入っちゃいます。
防衛もするし、けん制もするし、悲観的にもなるし、心配もするし、ぶち壊しちゃったりもします。
します、します。

不安や心配は、自分一人の中であれこれ考え続けると
どんどん膨らんでいきます。

夜中によくないことを考え始めて、最悪のストーリーを考えて
想像上で、「相手はこうだからいけないんだ」と相手のせいにして腹を立てる。
みたいなこと。
ふつうにやっちゃいます。

自分一人であれこれ考え続けているために
「怖れからのものの見方」をベースにした
ネガティブストーリーがどんどん膨らんでいってしまっているんですね。

人に話して、ネガティブストーリーから抜け出そう

怖れから抜け出す一歩目は
「あれ? おかしいぞ」と気づくこと。

そのためにも
人に話してみることです。

すると
自分の中だけで完結していた、長大なネガティブ・エンディングストーリーから
抜け出す糸口が、つかめたりするんです。

人に話してみて「ん? なんかそれ違うんじゃない?」となって
人からの視点をもらうことで
長大なネガティブ・エンディングストーリーから抜け出すきっかけになったりするんですね。

そして、「あれ?違うものの見方もあるのかもしれないな」と心のどこかで思ったなら
ネガティブストーリーの元となっている
「ものの見方」を、変えていくといいんですね。

いま感じている不安や心配は、
自分の中にネガティブストーリーがあるんだよ、と教えてくれているのかもしれません。

そのネガティブストーリーを手放して
いまとは違うものの見方になるために
幸せや安心感を感じながら暮らせるようになるために

「ここにネガティブストーリーがあるよ」と教えてくれているのかもしれません。

それを癒していきませんか?
すると、これまでと同じ日常を過ごしているのに
これまでとは世界が違って感じる……なんてことも起こるかもしれません。

愛と怖れは、同時に存在しない

自分の心の奥を探っていって、
ネガティブなものの見方のもととなっているものを、癒していく。
このやり方は、根っこからやっていく抜本的なやり方なんですね。

一方で。
スイッチを切り替えることを習慣にしていくやり方もあります。

できれば、根っこのものの見方を癒しながら
スイッチの切り替えも身につけていけると、さらにいいんですね。

心には2つのモードがあります。
怖れモードと愛モードです。

実は2つのモードのうち
愛モードにいるときは、怖れモードではなくなっています。

めっちゃおいしいケーキを食べて、幸せ~ってなっているとき
目の前にあった(ように感じていた)不安のことを
一瞬、忘れていませんか?
愛モードに入ることで、怖れモードから抜け出せるんですね。

愛モードに入りやすい行動をとるようにする方法もあります。

 

・好きなこと、楽しいことをする
・好きなことのリストをつくる
・人のいいところを見る
・愛モードの人とともに行動する
・ここちいい場に行き、ここちよさを味わう

 

・感謝する
・応援する
・誰かのために祈る
・誰かのために自分を役立てる
などなど

これらの行動をとることで
不安や心配、イライラ、落ち込みなどの状態にいたとしても
そこから抜け出しやすくなるんですね。

愛モードにスイッチを切り替える。
そんなイメージです。

いったん愛モードに入っても、また怖れモードになります、ふつうに。
でも、怖れにいる時間が短くなれば、それだけで気持ちもふだんの行動も変わってきます。
その結果、手にするものも変わってきたりするんですね。

難局を乗り切る鍵は「愛からの行動」

不安や心配を刺激されやすいときほど、
愛からの行動をするといいんです。

世の中を不安な気分が覆ってくると、
敏感な感性を持っている人ほど、自分の中の不安や心配を刺激されたりするものです。

変化、変動のとき。
新しいゾーンに入っていく手前で
不安や心配が、どっと押し寄せます。
そういうものみたいなんです。

そんなときほど。
愛からの行動をするといいんです。

徹底的に「愛からの行動をする」と、いいんです。
それが、自分の心配や不安を超える方法であり
変化、変動の波を乗り越える方法であり
自分を発信源にして、周りにいいものを与えていく方法であるんですね。

自分にいまできる、愛からの行動なんだろう?
私の手を求めている人は、誰だろう?
自分がその人のためにできること、なんだろう?

そう思いながら、愛からの行動をするといいんです。

大きなことじゃないんです。

 

誰かのために祈る
誰かのことを応援する
誰かのいいところを見る
一緒に楽しいことをする
気持ちよくあいさつする

ちょっとしたことで、いいんです。
できることをひとつひとつやっていく。

それをすればするほど、不安や心配から抜け出しやすくなります。

不安や心配、怖れからのものの見方を手放して
愛からのものの見方ができるようになる。
それは、いいものを受け取れるようになること

自分の周りにあったいいもの……
あなたのことを大事にしたいと思っている人
あなたのことを助けたいと思っている人
あなたの幸せを願っている人

それらに気づいて、受け取っていくことができるようになるんですね。

そのくらい、同じ世界であっても
愛からのものの見方と、怖れからのものの見方では違うんですね。

愛からのものの見方でいられるとき、
これまでの世界とは、何かが違って感じられるかもしれません。

これは
好きな人との関係でも
職場の人との関係でも
お金との関係でも

基本は同じなんです。

不安や心配、うまくいかない気持ち。
それらは、ひとりで抱えないほうがいいんです。

この不安やうまくいかないことは、
自分のなんらかのパターンやものの見方を変えていくために起こっているんだな。
そう思ったうえで、誰かの手を借りてみてほしいんです。

これまでのパターンを終わらせて
次のステージに進みたい。

きっといいものが待っているに違いない。
そう思ってみてほしいんです。

そして。よかったら一度、お話を聞かせてくださいね。
ぜひお手伝いさせていただけたら、うれしいです。

この記事の執筆者
中村陽子/心理カウンセラー
中村陽子/心理カウンセラー
4500件以上の個人カウンセリングを行う。婚活がうまくいかない、片思い、異性とお付き合いしたことがない、出産タイムリミットへの焦りなど、女性の生き方のお悩み、人生やり直したい、何がやりたいのかわからないなど自己実現のお悩みを数多くお伺いしています。 30代後半に子どもがほしいと結婚し、39歳で離婚して、40代前半は諦め&人生迷子のどん底期を味わい、45歳から「50代、60代でも花開く人生」をつくりはじめて、今にいたります。 自分らしい生き方のお手伝いしています。 ツイッター@nakamurayoko70
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