自己肯定感

「自分と向き合うこと」を一人で行う限界とは。そして超えるヒントとは

中村陽子/心理カウンセラー

ふと、本屋さんに行きたくなるときってありますよね。
それって、何かを探しているときのことが多いんです。

心の奥に変わりたい自分がいて、変わるためのきっかけやヒントを見つけている。
本屋さんで本を探しているときって、そんな心境だと思うんです。

どこか遠くに旅に行きたい。
誰もいないところで、自分と向き合いたい。
たとえばそんなときも、心の奥に変わりたい自分がいたりします。

本を買ったり、旅に出たりして
自分ひとりで、自分と向き合う。

ノートに自分のことについて、いろいろ書いてみたり。
本を買って、書かれているワークをいろいろやってみたり。

それで気づくことも、きっといっぱいありますよね。
私も昔、やってました。
それで「あっ、私の時間が過去で止まってる……」と気づきました。

でも、そこからはひとりで取り組むことはできませんでした。
どうすればいいか、わからなかったから。

そのとき、自分の視点、ものの見方、考え方以外のものを
借りる必要があったということなんですね。

人の視点、ものの見方、考え方を借りながら
自分の視点、ものの見方、考え方を超えていく――。

これが、自分を変えるとき
いまの状況を変えるときに
必要なこと、なんです。

自分で自分と向き合ってきたタイプの人は
たぶん、自分で思いつく限りの
いろんなことを試してきたんじゃないかと、思います。

でも、どうしてかわからないけど。
いまの閉塞した状況から抜けられない。
うまくいってほしいことが、うまくいかない――。

そういうときは、
自分の思考の枠組みを、超えた向こうに
大事な何かがあることが、多いんです。

例えば、人の話を聞いてみる。

そのとき
「そんなの知ってるし」と思うこともいっぱいあるし
「自分とは、全然違う」と感じることもいっぱいあります。

だけど
「そんなふうに考えたこと、なかった……」と
感じる瞬間も、あるかもしれません。

自分の思考の枠組みを超えた瞬間です。

また、
いま困っていることを誰かに話してみる。

そのとき
「ぜんぜん、伝わらないな」と思うこともいっぱいあるでしょう。
「考えを押し付けられてる感じがする」と思うこともありますよね。

だけど
「そんなふうに思ったこと、なかった……」と
感じる瞬間も、あるかもしれません。

これも、自分の思考の枠組みを超えた瞬間です。

人の話を聞いてみて
人に自分のことを話してみて
「違う」って思うことも、きっといっぱいあります。
ものすごーくいっぱい。
でも、そこでやめないこと。

それが自分の限界を超えるために、
超えるための出会いをつかむために
大事なこと。

カウンセリングも、そんな場のひとつにしていただければと思っています。

「そんなふうに考えたこと、なかった」
「そんなふうに思ったこと、なかった」
をご一緒に探していけたらいいなと、いつも願っています。

この記事の執筆者
中村陽子/心理カウンセラー
中村陽子/心理カウンセラー
4500件以上の個人カウンセリングを行う。婚活がうまくいかない、片思い、異性とお付き合いしたことがない、出産タイムリミットへの焦りなど、女性の生き方のお悩み、人生やり直したい、何がやりたいのかわからないなど自己実現のお悩みを数多くお伺いしています。
私自身、30代後半に子どもがほしいと結婚し、39歳で離婚して、40代前半は諦め&人生迷子のどん底期を味わい、45歳から「50代、60代でも花開く人生」をつくりはじめて、今にいたります。 自分らしい生き方のお手伝いしています。
ツイッター@nakamurayoko70
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