自宅にて、大変なことが!
洗濯機の排水ホースを排水管から抜いた状態のまま、洗濯機を回してしまったのです。
それに気づかずパソコン作業をしていたら……台所から玄関が水浸しに。
うわーーーっ。
うちは古いタイプの部屋なので、キッチンの横に洗濯機置き場があって
キッチン&ダイニングが水浸しになりました。
大量にあふれた水を必死で排水管に集めて排水しながら、
賃貸会社の担当さんに電話しました。
「すみません。洗濯機の排水を部屋の中にあふれさせちゃったんです。
下の階に何か影響が出ているかもしれなくて」
すると担当さんは、言いました。
「すぐ行きます。いま、マンションの別の階にいるんです」
すぐに来てくれました。
「どうしました?」
「洗濯機の排水をあふれさせちゃったんです」
「中村さん、保険入ってます?」
「どうだろう? ちゃんと更新したかな?」
「下に浸水していたら、天井のクロスの張替えになるかもしれません」
「がーん」
そんなやりとりをしたあと、担当さんは下の階を確認に行ってくれました。
その間、必死で、床の水をふき取っていました。
どうか浸水していませんように~。
まずいまずい、と思いながら雑巾で必死に水をふき取りました……。
どうしよう、どうしよう。
保険の更新どうしたっけ?
まずい、洗濯機の下も水浸しだ。
だけど、洗濯機が動かせない。
どうしよう、どうしよう。
ピンポーン。
「下の階、ちょうど空室なんですけど。大丈夫でしたよ」
よかったー。
だけど、洗濯機の下がまだでした。
「すみません。ほんとに申し訳ないんだけど。ちょっと手伝ってもらってもいいですか?」
すると担当さんは言うんです。
「もちろんです。そのつもりで来てますから」
え? そのつもりで来てくれてるって、どういうこと?
「ちょっと待っててください。着替え持ってるんで着替えてきます」
そしてスーツのズボンをはき替えて、水浸しの部屋に入ってきてくれたのです。
洗濯機の下の水をふきたいというと
「お安い御用です」と洗濯機を動かしてくれました。
持ってきた雑巾で、一緒に床も拭いてくれました。
どうしようどうしようと不安だった気持ちが、いっきにほぐれました。
電話を受けたときから、手伝うつもりで来てくれたんだ。
どうしました? 何でも言ってください。
そう思って、飛んできて来てくれたんだ。
そう思ったら、なんか泣きそうに。
自分の力でなんとかしなきゃ。
まずいことが起こらないように、自分で早くなんとかしなきゃ。
と、思ってたけど。
助けますよ。
手伝いますよ。
何でも言ってください。
人はそう思ってくれているのだと、しみじみ感じました。
担当さんは言ってくれました。
「僕も男ですから。中村さんより力はありますから。
任せてくださいよ」
ありがとう。
ほんとうにありがとう。
***
人は、あなたを助けたいんです。
いつだって、手を差し伸べたいと思っているんです。
世界はやさしさで、あふれている。
それをしみじみと感じさせてもらえた、午後でした。