人に頼れない自立女子が心をラクにするために

中村陽子/心理カウンセラー

「自分のことは、自分でしなくては」
「自分で生きていけるようにならなくては」
気づいたら、こんな生き方になっていた。

人に頼ることが苦手な自立女子。
「自分でなんとかしなくては」という生き方が板につきすぎて、頼り方がわからない。愚痴や弱音を吐くのも苦手。

だけど「自分ひとりでなんとかしなきゃ」という生き方を続けていると
「本当は私だって、頼れる相手がほしいのに」
という気持ちも、出てくるものです。

本当は私だって、頼れる相手がほしいのに。
心のどこかでそんな声がしているのなら――。

もしかしたら今「誰にも頼らず生きている状態」なのかもしれません。

自分がなんとかしなくちゃという生き方

人に頼れない自立女子のあなたは
次のような生き方をしてきたかもしれません。

・「自分でできるようにならなきゃ」「自分で生きていけるようにならなきゃ」と思ってやってきた
・子どものころから「しっかりしてる」と言われてきた
・愚痴を吐いたり、自分の話を聞いてもらったりすることはほとんどない
・頑張り屋さんだねと言われるが、自分では頑張りがまだまだ足りないと感じている
・甘え方とか、頼り方とか、わからない
・頼りになる男性って、ほんといない。自分のほうが男らしいとよく思う
・だけど、心のどこかに「ほんとは誰かに頼りたい自分」もいる

心当たり、ありませんか?

子どもの頃から長女として「お姉ちゃんなんだからしっかりしなくちゃ」と、甘えるのを我慢してきた人もいるかもしれません。

責任感が強く、自分でなんとかしなければと頑張るタイプのあなたは、たくさんの仕事を任されてきたかもしれません。ときにいっぱいいっぱいになりながらも、弱音を吐かずにやり抜いてきたかもしれません。

友達から相談されると、夜中まで相手の愚痴に付き合ってあげたりしているかもしれません。自分が大変なときでも、自分の愚痴は話さずに、相手の話ばかりを聞いてあげているかもしれません。

彼や夫のことを、「自分が何とかしてあげないと」と思ってきませんでしたか?
彼は頼りないから私が頑張らないと、と思ってきませんでしたか?

自分だって、愚痴を言いたくなるときもあるけれど、
頼ることって、相手に迷惑をかけちゃう気がして気が引ける。

我慢強くて、頑張れてしまうため、いろんなものをひとりで抱え込みます。
ときには「こんなんじゃ、まだまだだ」と思いながら、抱え込みます。

だけど、どこかで限界がきます。
もうムリって思います。

なのに、誰かに頼ったりできない。
逆に「もっともっと頑張らなきゃいけないのに、だめじゃん」と自分を責めてしまうんですね。

これらに思い当たる人は、子どものころから

「自分でなんとかしなきゃ」
「迷惑かけないようにしなきゃ」
「弱音なんて吐いちゃダメ」
「家族を助けなきゃ」

と思ってやってきた人が少なくないんです。

我慢して、踏ん張って、ひとりで頑張ることをずっと続けてきていることが少なくないんです。

自立女子の恋愛がうまくいかない理由

自立女子は、早い時期から自立して、男性性を育ててきたため
学校の勉強や仕事は、うまくいくことが多いんですね。

だけど、恋愛やパートナーシップがうまくいかないことがあるんです。
これらは「自分でなんでもやらなくては(誰にも頼らずに)」のマインドが行き過ぎたことで、起こりがちな問題です。

どうして私ばっかり!と爆発してしまう

彼(夫)は、頼りにならない。私が彼の分まで頑張っている。
よく「どうして私ばっかりやらなきゃいけないの!」と爆発してしまう

「彼がぜんぜん頼りにならない!」と爆発してしまうのは、自分ばかり頑張っているような気持ちがするからです。
「ほんとうは私だって……(頼りたい、甘えたい、弱音を吐きたいのに)」という気持ちに蓋をして頑張っている分、「怒り」として出てきてしまうんですね。

ほんとうの気持ちに蓋をして、我慢すればするほど、「怒り」になります。
だけど、怒りの下に「ほんとうの気持ち」があるんですね。
「ほんとうの気持ち」を素直に表現できない分だけ、怒りとして出てしまいます。

「どうして自分ばっかり!」と思っている本人は、「ほんとうの気持ちを表現できていない」とは気づけません。
だから、怒りを彼にぶつけているだけになってしまいやすいんです。

付き合う男性が、ダメンズになっていく

付き合う男性が、どんどんダメンズになっていく

パートナーシップはバランスでできています。
「なんでも自分でやらなきゃ」「私が頑張らなきゃ」「相手は頼りにならないから。私が面倒をみなきゃ」をやりすぎると、相手を「頑張らなくていいポジション」に置くことになります。そもそもが「相手を頼りにならない人」扱いしていることも少なくないため、その結果、彼がどんどんダメンズ化していくこともあります。

「君はひとりでも生きていける」と別れを告げられた

彼に「きみは一人でもやっていけるから」と言われて、別れた。
その後、彼は別の女性と結婚した

頼ったり、甘えたり、寂しいと言ったりしたら、迷惑なんじゃないか。
そう感じると、「ひとりで大丈夫な状態でいなくては」と思うものです。

ひとりで大丈夫な自分でいるために、週末も仕事の勉強に当てたりして、「あなたもあなたの好きなように時間を使っていいのよ」という態度を取ったりします。
さみしい気持ちを感じなくてすむように、あれこれ予定を入れることもあるかもしれません。

彼に頼らないですむように、迷惑かけないように「大丈夫な自分」を見せたり、ダメな自分を隠して「うまくいっている自分」だけを見せたりします。

迷惑をかけない、大丈夫な自分でいることを頑張った結果
「僕は君に必要ないだろ」
「僕では君の役に立てない」
と相手に感じさせてしまい、その結果、彼が離れていくことがあります。

別れた彼はそのあと「一人じゃ何にもできないのタイプの女子」と付き合って、結婚。
残されたほうは「私の何が悪かったんだろう」「かわいげがないからだ」「魅力がないからだ」と悩んでしまうんです。

男性は「大切な人の役に立ちたい」と思っているものです。
彼女の役に立てたと感じられたとき、自分の存在価値を感じることができます。

逆に「何でも自分でできてしまう彼女」だと、彼は存在価値を感じることができず、自信喪失してしまうこともあるのです。
彼女の役に立てていない、彼女にとって俺はいてもいなくても同じ。
彼はこのとき、寂しさや居場所のなさも感じています。

そのくらい「自分にとって大切な人の役に立てていると感じられること」は、男性にとって大切なことなのです。

彼に迷惑をかけないようにと、頼らず、ひとりで大丈夫な状態をつくっていたのに、それがかえって、「頼りにされない俺」「役に立てない俺」を彼に感じさせてしまったとしたら……。とても残念といわざるをえません。

恋愛になると、彼に依存的になってしまう

付き合うと、彼にすごく依存的になって重たい女になってしまう

仕事ではしっかりしている自立的な女性が、恋愛になると超依存的になってしまうことはよくあるケースです。

日ごろ誰にも頼らず、弱音を吐かずに生きている分だけ、彼という依存先ができると、一点集中、彼に依存することになるからです。

彼と連絡がつかないと不安になったり、もう好きじゃなくなったんじゃないかと思ったりして、その不安を彼にぶつけてしまうことも。そんなことを繰り返すうちに「重たい」と思われて、別れることになることも。

恋人はほしいけど、近づくのが怖い

恋人はほしいものの、いざ近づくとなると抵抗が出てくる

ひとりでなんでもやらなきゃ、頑張らなきゃという生き方にも疲れた。
やっぱり誰かに頼りたい気持ちもある。
だけど、いざ彼をつくろうとすると、抵抗が出てくる。

どんな抵抗かというと……
もし彼ができたら、自分の依存心がドドドッと出てきちゃうような気がして、二の足を踏んでしまう。

誰かに頼りたい、甘えたいというマインドを我慢して抑圧して、ひとりで頑張ってきた分だけ、自分の依存心が出てきそうになることに、躊躇してしまうんですね。

これらは、自立しすぎている分だけ、起こる問題です。
だけどどうして「自立しすぎ問題」をもつようになったのでしょうか。

子どものころからしっかり者だった

自立しすぎ問題のパターンを持っている人の中には、子どもの頃に早くから自立せざるをえなかった事情のある人は少なくありません。

たとえば子どもの頃、こんなことはありませんでしたか?

  • 親が病気や、精神的に弱かったりして、子どもの頃から親の面倒をみなくてはならなかった
  • 病気や障害のあるきょうだいがいて、早くに自立しなくてはいけなかった
  • きょうだいがたくさんいる中、「お姉ちゃんだからしっかりしなくちゃ」と、親に甘えるのを我慢して、早くに自立した
  • 手のかかるきょうだいがいた、経済的に大変そうな時期があったなど家庭の事情から、「親に心配をかけないようにしなくては」と思った
  • 両親が共働きで、とにかく忙しそうだった。親に甘えたりするようなことはぜんぜんできなかった。
  • お父さんがお酒やギャンブルの問題を抱えていて、お母さんを守らなくてはいけなかった
  • 親にものすごく期待されて、子どものころから優等生として頑張った

例えばこんなふうに「子どもの頃からしっかりしなくてはならない環境」で育ってきていることは、少なくありません。

我慢しすぎて、自分の気持ちがわからなくなる

子どもなら、子どもらしく甘えたり、わがままいったり、駄々をこねたりしたい気持ちがあるのは、当たり前です。

だけど、早くに自立しなくてはならなかった子は、甘えたり、わがまま言ったりしたい気持ちをグッと抑え込んでくることが、少なくないんですね。

たとえば、両親が共働きでものすごく忙しかったとします。
保育園の送り迎えも、学童のあとにいくのもお祖母ちゃんのところ。
ぜんぜん、親との時間はありませんでした。

子どもですから「もっとお母さんと一緒にいたい」「お話聞いてほしい」「お父さんに遊んでほしい」という気持ちを、当然持ちます。
だけど、仕事で忙しい両親に、「学校でこんなことがあった」と話を聞いてもらうこと、遊んでもらうこと、一緒に寝てもらうことを望むことができません。

お母さんもお父さんも、仕事で忙しいだから遊んでもらえないのはしょうがない。
そう思って、一緒にいたい気持ち、甘えたい気持ちを我慢します。

そしてときには、自分で自分に言い聞かせることもあるかもしれません。
甘えちゃ、いけないんだ。
わがままいっちゃ、いけないんだ。
迷惑かけないようにしなくちゃ。

そうやって、自分の気持ちを抑え込むようになるんです。
我慢して、我慢して、我慢して。

ほんとうは、○○したい
ほんとうは、○○してほしい
という気持ちを、どんどん抑え込むようになるんです。

そんなことが繰り返されるうちに、「自分の気持ち」を抑え込んで我慢するのが当たり前になります。

「○○したい」という、自分が何がしたいのかもわからなくなるし、
しんどい、できない、寂しい、困ったどうしよう……という気持ちも、表現できなくなっていくのです。。

子どもの頃から、ネガティブな気持ちを飲み込んで、我慢してきた結果

  • なんでも自分でやるのが当たり前
  • 弱音を吐くわけにはいかない
  • 自分でやるしかない、頑張るしかない

という生き方になっていることは、少なくありません。

気持ちを抑えすぎて、我慢しすぎて、押し込めすぎて
「自分の気持ちがわからない」ことも、とても多いんです。

気持ちを抑えすぎると「怒り」になる

自分でやるしかない、という思いの下に
ほんとうは誰かに頼りたい気持ちがあるものです。

だけど、「ほんとうは頼りたい気持ち」があることさえ、わからなくなっていることがあります。
気持ちを押し込めすぎたためです。

押し込めた気持ちは、なくなったりしません。
頼りたい、甘えたい気持ちは、心の中にずっと残っています。
それが「怒り」という形で、出てきたりするんですね。

素直に表現できない分
「なんでわかってくれないの!」と怒りになっちゃうわけなんです。

迷惑をかけたくないから、自分の気持ちを言えない

なかには「迷惑をかけるわけにはいかない」という気持ちから、人との間に距離を取っていることもあります。

子どもの頃に、親が大変そうだった。
お父さんの会社が経営難になって、お金がなくて大変そうだった。
きょうだいに障害があって、お母さんがいつも大変そうだった。

大変そうな親に、心配をかけるわけにはいかない、迷惑をかけるわけにはいかない。
学校でちょっと困ったことがあっても、それを親に言ったら心配をかけてしまうから。
言わずに黙って、自分でなんとかしなきゃと思ってやってきた。

それが板につきすぎて
弱音を吐くとか、愚痴をいうとかできない。
困ったことがあっても、自分でなんとかしなければと思う。

不安な気持ちがあってもグッと飲み込み、なんとかしなきゃと思います。
「なんとかできないのは、できない自分が悪いんだ」とも感じます。

そうしているうちに「自分の気持ちを誰かに言う」ことをしなくなります。
グッと飲み込んでばかりいたために、自分の気持ちを人に言うという発想がなくなってしまうんです。
そもそも我慢しすぎて、自分の気持ちがわからなくもなっています。

甘えたい気持ち、困ったどうしようという不安な気持ち、受け止めてほしい気持ち、わかってほしい気持ちをグッと飲み込んでやってきた分だけ、頼り方も甘え方もわからないし、弱音も吐けない。

周りからは強い人、クールな人と思われる。
自分でも、かわいげがないなと思うけど、どうすればいいかわからない。

心配させないように、自分の気持ちを飲み込んできたのだとしたら。
「心配をかけるわけにはいかない」「迷惑をかけるわけにはいかない」というカタチで、親を助けてきたんです。

「大変そうな親に、手間をかけさせない」というカタチの愛情なんです。
それってとてもやさしい子ですよね。
そんなやさしい自分がいることを、まずはちゃんとわかってあげていただきたいと思うんです。

自分でなんとかしなきゃ、になった理由

「自分ひとりで、なんとかしなきゃ」な生き方になっているとき。
実は、心の奥に「怒り」を抱えていたりするんです。

さきほど
子どもの頃に、いろんな事情があって
自分の気持ちを我慢して我慢して我慢して――をしてきませんでしたかという話をしましたよね。

子どものころ、親が忙しそうだったり、家庭の事情で大変そうだったり、親に甘えたり頼れなかったりすると

甘えちゃ、いけないんだ。
わがままいっちゃ、いけないんだ。
迷惑かけないようにしなくちゃ。

と、我慢するようになります。
子ども心に「親に迷惑をかけないように」と、我慢をするようにもなるんですね。

だけど、どこかでこうも思っています。
我慢していることに、気づいてほしいって。

けれど「我慢していることに気づいてほしい」と思っても、それは叶いません。
すると、「気づいてほしい気持ち」を持っている分だけ、つらくなっていきます。
気づいてほしいのに、気づいてもらえないと思うからです。

すると、どこかで諦めるんです。
小学生、中学生、高校生……どこかの段階で、諦めるんです。
「もういいっ。もう期待なんてしない」と。
期待しても、つらいだけだから。

このとき、大きな怒りの感情を抱え込みます。
ずっとほしかったものを諦めるとき、怒りの感情を使って諦めるからなんです。

そして、心の中に「誰のことも入れないエリア」を持つようになります。
ほんとうは一番、求めていたものを諦めたとき、「誰のことも入れないエリア」を持つようになるのです。

そして、「誰のことも入れないエリア」を持っている分だけ、人との間に距離を置くようになります。
怒りが大きければ大きいほど、人を近づけなくなります。

そして、人との間に距離を置き「なんでも自分でやらねば」な生き方に突入していくんです。

誰かを求めることをせず
頼ることもせず
誰にも期待しない

そんな生き方になっていくのです。

「なんでも自分でやらねば」と思っている分だけ、世界とは「自分の力で生き抜かねばならない場所」になるんです。
誰の力もあてにてず、自分の力で生き抜かねばならない場所になるのです。

これは、自分の心の内側を誰にも見せない生き方ともいえるかもしれません。
ほんとのほんとの気持ちは、誰にも見せない生き方。

ほんとのほんとの気持ちを誰にも見せない生き方になっている分だけ
誰かにわかってもらえるとは、思えないと感じます。
別に誰かにわかってもらわなくてもいいし、と思うかもしれません。

心に誰のことも入れないスペースを持っている分だけ
奥に孤独を抱えます。
そして同時に、一緒にいる相手(パートナー)にも、孤独を感じさせることになるんです。

別に、誰かにわかってもらいたい、助けてもらいたいと思ってないからという生き方は、一緒にいる相手に入り込む余地を与えない、手を差し伸べる隙を与えない。
つまりは、孤独を感じさせる生き方なのです。

自分も孤独、相手も孤独。
ひとりで生きてはいけるけど、ひとりぼっち。
そんな生き方になってしまうのです。

抑え込んだ自分の気持ちを見つける

こんなふうに「自分でなんとかしなきゃ」という生き方になったのには、なんらかの事情があります。

頼れない自分がダメ
かわいげのない私がダメ
というわけでは、決してありません。

なんらかの事情があって
自分でなんとかしなくてはならないという生き方をしてきたんだな
と、まずは思ってみてほしいんです。

自分の気持ちを我慢してきた分だけ、人の依存的な態度や甘えているような態度を見ると、腹が立ったりします。
だけどそれは、頼ったり、甘えたりすることを自分が禁止してきた分だけ、人のそんな姿を見ると腹が立ってしまっているだけなんです。

人に頼れないというのは、言葉をかえると
自分のほんとうの気持ちを誰にもうちあけられない、ということでもあります。

弱音って何かというと。
自分のほんとうの気持ちのことです。

さびしかった、悲しかった、ほんとうはわかってほしかった、一緒にいたかった
つらい、しんどい、もうムリ……

そんな自分のほんとうの気持ちです。

だけど、「ひとりで何とかしなきゃ」な生き方になっているとき
自分のほんとうの気持ちが、自分でもわからなくなっていたりするんです。

ずっと昔に、閉じ込めちゃったから。
自分でも、わからなくなっちゃった。

そこでまずは、ずっと昔に閉じ込めた気持ちを見つけてあげること。
自分でもわからなくなっている、閉じ込めた気持ちを見つけてあげること。

ずっと昔に閉じ込めた気持ちって、実はそのまま残っているんです。
未完了のまま、残っているんですね。

閉じ込めた気持ちを「誰かに見つけてもらいたい」と思っていることもあります。
言えないと思っている分だけ、「見つけてほしい」と思うんです。
だけど残念ながら、誰かに見つけてもらうことって、難しいんです。

じゃあ、どうすればいいかというと。
ずっと我慢してきた子どもの頃の自分の気持ち
言えないままになっている自分の気持ちを
見つけていくんです。

心の中にある「ずっと我慢して言えないままにしてきた気持ち」を見つけて、気づいてあげるんです。

言えないままになっていた自分の気持ちを見つけていくんです。

カウンセリングでは、まずは「言えないで抱えてきた気持ち」を見つけていきます。
いつからだろう? 
ずっと言わずに抱え込んできた気持ちを、どんな思いで抱え続けてきたんだろう。
ずっと言えなかった寂しさやしんどさを、わかってあげるんです。

そうやって「ずっと閉じ込めてきた気持ち」とつながり直して、開放していく。

すると、だんだんと心がラクになっていきます。

人の心は、ほんとうの気持ち(感情)を抑圧したままだと、どうしてもそれがくすぶってしまうんですね。

だから、つながり直して、味わって、開放していく。
するとだんだん、抑圧している状態が薄まっていくんです。

カウンセリングでは、子どものころの甘えたり、頼ったりできなかった気持ちや、心の中の満たされない思い、誰にもわかってもらえなかった気持ちを見つけていきます。いつもは、そんな気持ちが心の中に残っているのさえ、わからないから。

だから、いろんな話をしながら、閉じ込めた気持ちを見つけていくんですね。
そして、ほんとうは頼りたかった、甘えたかった、さびしかった、受け止めてほしかったなど、子どもの頃に抑え込んだ気持ちとつながり直して、受け入れていくんですね。

長い間、我慢をして蓋をしてきた人は、「自分の本当の気持ち」につながるのに少し時間がかかるかもしれません。

だけどこの「自分の本当の気持ち」につながれること、そして誰にも見せなかった自分の気持ちを誰かに見せることができるようになることは、人との間の「心の距離」を縮めることにもなります。

ずっとひとりで頑張ってきて、誰のこともあてにしなかった。
そんな生き方から、誰かと心と心をつなげられる生き方へ、変わっていけるかもしれません。

誰かに「自分の気持ち」をうちあける

人に頼らず、なんでも自分ひとりでやってきたのなら。

できれば、まずは誰かひとり。
自分のことを話す相手を見つけてみてほしいんですね。

ずっと我慢してきた気持ち、心の奥に誰にも話さずに溜め込んできた気持ちを、誰かに聞いてもらうんです。

信頼できる友達や仲間に聞いてもらうのでもいいし
カウンセラーに聞いてもらうのでもいいと思います。

自立的な人がカウンセリングに来られるとき、こんな言い方をよく聞きます。
「お金を払うから、遠慮せずに、自分の話ができる」

そのくらい、自分の弱音を見せたら迷惑になってしまうと思ってきたのかもしれません。

自立的な人にとって、カウンセリングを受けることも
「誰かに助けを求めること」になります。

そして、カウンセラーとの間で
自分の話をしたり、子どもの頃のことを話して整理をしていったり
愚痴を言ったり、弱音を吐いたり、頼りにしてみたり……ということをするうちに
「誰かに頼ってもいいんだ」
「自分のことをわかってもらっていいんだ」
と感じられるようになっていきます。

カウンセラーとの間で、「頼りにする関係」を結ぶことができると
今度は、日常の関係性の中で、「誰かをあてにすること」「頼りにすること」「わかってもらうこと」ができるようになっていきます。

カウンセラーとの間でつくれた関係性を
日常の世界の中で、つくっていくことができるようになるのです。

もちろん、自分のことを話す相手は、友達や仲間、上司や先輩でもいい。
自分が「この人になら、心を許せるな」と感じる人、自分が頼りやすい人に
「話を聞いてほしいんだけど」とお願いして、聞いてもらうのもいいんです。

一度で劇的に変わることはないけれど、
少しずつ、自分の気持ちをうちあけることをしていくことで、だんだんと
「ずっと抑えてきた自分の気持ち」に気づけるようになっていきます。

わからなくなっていた自分の気持ちに、つながることができるようになるんですね。

自分の気持ちって、どんな気持ちが出てきても、かまわないんです。
ポジティブな気持ちは持っていてもOK、ネガティブな気持ちはNGというわけではありません。

どんな気持ちが出てきたとしても
「そっか、そう思ってるんだね」
「それは嫌だったよね」
「それは腹が立つよね」
「それは、さびしかったよね」
と、自分の気持ちに寄り添ってみます。

いいも悪いもなく、ただ受け止める。
そっか、そう思ってるんだねと受け止められるといいんですね。

自分の弱さが、相手の強さになる

そして、もうひとつ。
人に頼れない自立女子に知っておいていただきたいことがあります。

それは
「自分の弱さが、相手の強さになる」ということです。

自立の人が苦手なことが、自分の弱さを見せること。

たとえば、しんどいことがあって、
誰かに話を聞いてほしいと思っていたとしますよね。
そしてお茶に誘った。

だけど、結局自分のことは話せなくて、相手の話ばかりを聞いて終わってしまうことってよくある話なんです。
また、「なんでもない」「大丈夫」と元気なふうに見せて、余計に疲れて帰ってくるとか。

自分の弱音、ほんとの気持ち。
人に言えなかったりするんですよね。
「迷惑かけちゃうんじゃないか。相手も大変だし」と思ってしまう。

だけど
自分の弱さは、相手の強さになるんです。

相手が手を差し伸べる「隙」はありますか?

「大丈夫です」が口癖になっているとき。
周りの人は、あなたに手を差し伸べることができないんですね。

本当は困っていたり、しんどかったりしているときの「大丈夫です」は、
相手に手を差し伸べる隙を与えないということなんです。

こちらは、
迷惑かけちゃうから、相手だって大変だから、無理させたら悪いからと
弱さを見せない、頼らないで頑張ろうとしている。

だけど、それは
人に手を差し伸べる隙、役に立つ隙を与えていないということなんですね。

「あの人には隙がない」とかって言いますよね。

隙って何かというと。
人が、あなたに手を差し伸べるための隙間のこと。

ほんとうは大丈夫じゃないのに「大丈夫です」と言っているとき
人があなたに手を差し伸べる隙を、シャットアウトしているんだ。
そう思ってみてください。

「実は困ってて。話だけでも聞いてもらえないですか?」
もし、そんなふうに頼られたとしたら。
相手は「あなたの役に立った」と感じることができるんです。

具体的に何かをしてもらうわけじゃなくても
「ただ、弱音を聞いてほしい」というとき、ありませんか?

そして、弱音を誰かに受け止めてもらえたら、
それが支えになって頑張れることは少なくありません。

ほんとの気持ち見せることで、心と心をつなぐ

しっかり者の自立女子の中にも
「ほんとうは誰かにわかってもらいたい私」
「ほんとうは誰かに守ってもらいたい私」
がいるものです。
ずっと閉じ込めていたかもしれないけれど。

迷惑をかけてはいけない、自分のことは自分でやらなきゃと思って生きてきただけに、「わかってもらっていい」「守ってもらっていい」と言われても、どうしていいかわからないかもしれません。

だけど、覚えておいてほしいことがあるんです。
自立女子がふと見せる弱さこそ、「俺が守りたい」と男性が思うところなんです。
けなげでか弱い一面を見たとき、
男性の「俺が守りたいスイッチ」が押されるんですね。

これまでずっと「大丈夫な私」しか、人に見せてこなかったかもしれません。

だけど、
ほんとうの自分の気持ちを素直に伝えてみたり
弱い私を見せたりすることで
相手と心と心をつなげることができます。

人に見せなかった私を見せる。
ほんとうの気持ちを素直に伝えてみる。
そして、受け入れてもらう。

人との間に距離を置いて、「大丈夫な自分」「つくった自分」「強がりな自分」だけを見せていたときには、味わえなかった感覚かもしれません。

いままで、誰も入れなかったスペースに人を入れてみる。
そうやって、心と心をつなげることができると
物理的に離れているときも、心と心がつながっている感覚を味わえたりします。
安心感や居場所のある感じとも、言えるかもしれません。
自分はひとりではないんだ、という感覚かもしれません。

自分の力で生きていかなきゃ。
誰にも頼らず、頑張らなきゃ。
誰かのためにそうやって頑張ってきたあなただからこそ、幸せになっていただきたいと思うのです。

自立の人は、なんでも自分でやろうとします。
自分の癒し方についてネットで情報を調べて見たり、本に書いてあったワークをノートに書いて自分と向き合ってみたり。

もちろん、自分の気持ちと向き合ってみようという取り組みはすばらしいものです。
だけど、自立的に生きてきた人にこそ、もうひとつ加えていただきたいことがあるんです。

それは
誰かを頼ってみること。
誰かをあてにしてみること。
誰かにわかってもらうこと。

自分のことを、誰かに話してみる。
そのために、カウンセリングもお役に立てると思います。
カウンセリングの場で、自分のことを少しずつ打ち明けていく体験を積み重ねていくことで、日常の中でも「誰かをあてにする」ということができるようになっていきます。

自分一人でやろうとする自立的な生き方には、先のステージがあります。
次のステージを「相互依存」と呼んでいます。

自分でできる力があるからこそ、誰かの力を借りたり、誰かにわかってもらったり、誰かと気持ちをシェアしたりしながら「誰かと共に生きる」ステージにいけます。

周りの想いを受け取りながら、安心感や居場所を感じながら、ともに生きるステージを味わえるようになるのです。


自分で頑張ることは得意だけれど、頼るのは苦手。
なんか頑張りすぎて、これ以上頑張れない感じがする……。

そんなときは、自分の心と向き合うタイミングかもしれません。
よかったら、一度お話聞かせてくださいね。

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この記事の執筆者
中村陽子/心理カウンセラー
中村陽子/心理カウンセラー
4500件以上の個人カウンセリングを行う。婚活がうまくいかない、片思い、異性とお付き合いしたことがない、出産タイムリミットへの焦りなど、女性の生き方のお悩み、人生やり直したい、何がやりたいのかわからないなど自己実現のお悩みを数多くお伺いしています。
私自身、30代後半に子どもがほしいと結婚し、39歳で離婚して、40代前半は諦め&人生迷子のどん底期を味わい、45歳から「50代、60代でも花開く人生」をつくりはじめて、今にいたります。 自分らしい生き方のお手伝いしています。
ツイッター@nakamurayoko70
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